刷り込まれたもの
味得したものは
手の甲を舐めてさえ
甦る
匂い
発せられた数々の
いつ何時でも
思い起こせる
微細に鮮明な
そこにあるものたち
手にとれるかと云えば
手に取るように、
でしかなく
ゆえに
誰にも触れられない
確固たる
私のもの
私がどうしようと自由だ
私の自由でしか
もう
どうにもならなくなった
愛しいものたち
自由に駆けろ
かけて
駆けて
私の範疇など とうに越えた処まで
駆け抜けてしまえ
いつ何時までも
手もとにある
いとおしい
ものたちよ
2007/05/15 (Tue)