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緋文字の部屋


[55] 晩夏
詩人:緋文字 [投票][編集]

夏の末

せめぎあうように
惜しむように愛しむように

いっそうと激しい蝉時雨

鳴き声に泣き声に

耳を奪われる

尺度が違うだけで
あなたたちの一週間は
きちんと一生分なのかしら

私はそんなに必死に
なけているかしら


室内に流れるボリューム
同調するように上げて


日が暮れてしまえば
すっかりと
秋の夜気をつれてくる

この季節に挽歌を贈る

2005/08/22 (Mon)

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