詩人:望月としあき | [投票][編集] |
自分を守るために 使ってきた両手を
誰かを支えるためのものに
自分を劣らせる言葉を 聞いていた耳を
誰かの喜びの声を聞くものに
自分の存在を 示せなかった声を
誰かの心のトゲを抜き取るものに
自分のために蓄えてきた知識を
誰かの何かを楽にするものに
誰もが違う経験値
外れた道なんてなくて
どんな道でも見える風景
真っ暗な夜道でも
無数の光で 綺麗と感じる
その光は 自らか他人からか
どちらにせよ 光はやってくる
「誰かのために」という
カッコイイ言葉じゃなくて
自分ができることで
誰かにしてあげたい
伝えたいものが
あるのなら
誕生日プレゼントを選んでいるときの
ワクワクのような
「どれが喜ぶかな」と考えている
その時は
“幸せ”という言葉なき幸せを
止まった時間として感じられるでしょう
風をふせぐために
立てた壁は
いつしか
周りの人たちへの風も
ふせいでいた
自分の心を軽くするために考えた
言葉は
いつしか
誰かの心をも軽くするものになっていた