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未知の部屋


[214] 白昼夢
詩人:未知 [投票][編集]

現実の背景を、自ら暈かしていた

整えられたありがちな道を
進みながら、荒らしまくって、壊しまくった

存在を忘れないように
瞬間を、忘れないために

若さの熱にうかされた
自分を甘やかすことしか知らない
子供の僕は

後戻りできない苦しさや
先の見えないもどかしさや

不可解な感情に

いつも見張られ、監視されているようで
時々なんとなく投げやりになった

狭い心の中に
不意に君が落とした言葉

鮮烈な

毒針みたいな出来事

その日から確実に
体は言うことをきかない
自分の心が遠くに感じてしまう

蝕まれたまま、月に手を伸ばして

痛いふりをしようか

あの一撃がまさか
今日まで続く悪夢になるなんて。

彼女の沈黙が今日はこわいな



2015/02/06 (Fri)

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