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未知の部屋


[242] カナリアの宴
詩人:未知 [投票][得票][編集]




その錠前をこわしてよ

壊したいの-。


だってこんなんじゃ
終われないの


カナリアは
籠のなかで叫んでた

愛に飢えていた

きみが勇気を
ここにも
運んできてくれた



飛べないんじゃない
決めつけないで

飛んでみようと
したことが
なかっただけ



どれだけ
もがれようとも

翼は心に生えていたよ

誰にもうばう
ことのできない
目には見えない翼が



気づいたんだよ

どれだけ
声をはりあげて
ここで歌っても

届かないと


気づいてたのに
気づいてないふりをして
目を眩ませていたことに

気づいたんだ



加速をつけて飛びだして
あの空めがけて
まっしぐら

一瞬舞って
光になって

地面に叩きつけられても


さいごに微笑めれば
ぜんぶぜんぶ
ハッピー

ぜんぶオールオッケー



それだけで救われる
それだけで
生まれてきて

よかったはずだよ



2015/02/17 (Tue)

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