詩人:未知 | [投票][編集] |
目覚まし時計のない生活に
慣れすぎて、もう腐りかけていた
脳内までも浸食されて...末期的!
真っ赤な苺、一口かじって
捨てるように気紛れで、贅沢だった
スカイブルーの真ん中に揺れて
眩しすぎな、貴方を直視できずに
僕は痛みを堪えて弱さを捨てた
そしていま、求めるものは結局
強さよりも優しさだったりする
本当はもっと甘いほうがいいけど
時々たまに、何だか悪ぶりたいだけ
この頃の憂鬱をかき消すものは
貴方が好きと言っていたショパン
誰かを救う嘘があるように
誰かを殺す真実もあるのだろう
実は、はじめから辿り着いていた
何気ない微笑みが固く頑丈な
心の壁をいつのまにか崩していた
勇気になるのは、些細な些細なこと
偶然の必然の運命の普通のこと
必要もないこだわりよりも
たったひとつの折れない信条
スポットライトを探すより
自分自身を輝かせようともがく
そんな生き方はやっぱり眩しくて
けれど、直視できずとも貴方がいつも
必死で生きていることだけは解るから
その背にたくましく翼を生やして
切り裂くように空を飛んでいく
一瞬の影さえも掴めないほどに
はやくはやく、もっと速く
その瞬間にすべてを懸ける
僕は溜め息をついたあとで
そっとひとり、想いを馳せてみた
僕に捨てられた真っ赤な苺は
どんな気持ちだったのか
とりあえず生活の何かを変えたい
新しい目覚まし時計を買いたい
今度はスヌーズ付きのアナログ仕様
だって、どうしよもないこと嘆くより
出来ることから始めるべきだろ?