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未知の部屋


[284] Rainy
詩人:未知 [投票][編集]

雨降りシトシト
春の手前は
愛しい誰かを思う頃

憂鬱と感傷
行ったり来たり
鳴らない電話が虚しくて

長すぎる夜は
知らないメロディーで
踊りたいのに
踊り狂いたいのに

ためらいと恥じらいに
また負けそうになる
ぼくはこんなに
弱いやつだったかい

色彩を憶えていて
空の奥を見つめてよ
ああいう日もあった
振り返るときがくると

本当はきっと
解っていたんだ
分からないフリしていた
それだけのぼくだった

雨降りシトシト
春の手前は
後悔の嵐がやってくる

いまでもグチャグチャ
掻き乱される心
体の傷よりずっと
深い痛手

2015/03/09 (Mon)

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