彼の名前も
輪郭も
覚えていないのに

忘れないのは
抱かれた晩のこと

名は無くとも
顔を忘れようとも
覚えてる‥

優しかった手と
肌の温もり

躰の線も
瞳の色も
忘れてしまった

胸の傷も
唇の熱も
冷めてしまった

彼の感触も
喋り方も
覚えていないのに

忘れないのは
抱かれた時のこと

あの美しい晩は
想い出達に
支えられて浮かぶ
夢の島か
蜃気楼の様だ‥

どれだけ尽くせば
あんたは
満足するの？

あたしが
下手に出れば
あんたは優越感に
浸れるんでしょ

どれだけ
あたしを傷付ける気？
それだけ
あんたは偉いの？

どれだけ
あたしを追詰める気？
教えてよ
あんたは何様なの？

あたしの態度が
気に食わないからの
嫌がらせ‥？
ガキじゃあるまいし
馬鹿みたい

我儘も度を超せば
ただの迷惑
近頃じゃ
あんたの存在さえ
鬱陶しいのよ

優しさなんて
この際要らないから
冷たくしないで‥

あんたじゃない
誰かを
求めない様に

寂しくても
あんたじゃなきゃ
嫌だから

カラダごと
持ってかないで
ココロまで
奪ってかないで

快楽の為に
出逢った二人だよ

余計なものまで
盗らないで

ココロごと
持ち去らないで
カラダだけ
置いてかないで

矛盾してる
気持ちだけに真実

優しさが痛いよ
届かないの?

あなたが好きだよ

不都合になると
真っ先に
喧嘩を売る癖

あんたの
矛盾した定義に
腹が立つよ

解ったフリして
本当は何も
解っちゃいないね

あたしの
自由を奪うのは
勝手だけど

棚に上げないで
この問題は
ふたりの事だから

逃げ出さないで
考えて‥

ふたりに
都合の良い関係を
これからも
築いていきたいから

過去を探したって
現在に勝る
幸せはないよ

いつかあの娘が
言っていた

涙も後悔も
嘘じゃないけれど
もぅ戻れない

好きだけど
恋愛感情じゃない
続けられない

あなたを
傷付けて別れて
こんな形しか
残せなくて
本当にごめんね‥

あなたの
優しさや強さに
守られていた

今頃になってやっと
気付いたんだ‥

きっと
もぅ二度と
あんなに
愛してくれる人は
他にいない

それでも
サヨナラ選んだのは
あたしだから‥

寂しくなっても
悲しくなっても
あなたに頼らない

いつかあなたには
素敵な誰かと
『幸せ』
見つけて欲しい

ねぇどれだけ
大人ぶればいいの

年上だからって
あたしまだ
そんなに
大人じゃない

子供みたいに
駄々こねて
泣き真似する日も
あるんだよ‥

女の子だから
我儘言って
君を困らせる夜も
あるんだよ‥

年下だからって
許せない事
たまには
口にしちゃう

笑って許すだけの
女を望むなら
他を当たってよ

君が好きだよ
けれど
その前に

あたしは
あたしだから‥

君の声が、唇が
恋しくてたまらない

君の肌が、指が
愛しくてたまらない

夜まで待てないよ
早く抱いて…

君の舌に、髪に
指を絡ませていたい

君の躰に、心に
胸を震わせていたい

もっと深く深く
繋がっていられる様に

恋焦がれて
死んでしまってもいい

狂うほど
君だけを愛したい

君は我慢を
したりしないで

持続したい
特に意味がない
私には
必要ないから

君は笑顔を
絶やしてもいい

大切なのは
私の小さな力で
心から
笑わせること

いつでもね
愚痴や不満は
挙げたら
キリがないもの

あの夜に
『しないで』と
言った
無理をして

ふたりの関係を
壊さないで‥
ねぇまだ
早過ぎるでしょ

『わかって』なんて
言わないから
黙って
許して欲しい

君に望むのは
そんなこと

好きだから
貴方を傷付けたい

傷を残して
愛した証にしたい

殺めても
殺めても
貴方への想いは
途絶えやしないから

好きだから
縛り付けていたい

痕を残して
誰も触れぬように

愛しても
愛しても
"愛し足りない"は
底など知らないから

愛されても
愛されても
"満たされない"は
貴方を
愛し過ぎた所為

こんなに傍にいるのに
まだ満たされない

あんなに抱き合っても
まだ求めてしまう

愛の言葉、何度聴いても
「不安になるの」は
変わりゆく心
知っているから…

今度ひとつになったら
離れないでいて