詩人:トリ | [投票][編集] |
この消せない痛みを
忘れたくて忘れたくて
傷だらけの心臓なんか
見たくもなくて
ずっと 目をつぶってた
ある日 ふと
思い出そうとしたんだ
目を恐る恐る開けて
けど
目の前にあったはずの
"それ"は なくて
あれ?どこ行ったんだっけ
心の奥底開いて
あちこち探してみたんだ
見つけた記憶は 錆びていて
なんだか古びた映画でも
観てるような映像で
心臓にあったはずの傷跡は
少しも痛まなかった
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僕は死んでしまった
でもうっかり体は生きてしまったから
僕が死んだことに
みんな気づいてない
僕は死んでしまった
一度死んだ人は蘇らない
自然の原理さ
仕方がない
僕は死んでしまった
なのにみんなは
死んでしまった僕に
楽しげに話しかけてくる
僕の返事はない
死んでしまった僕の代わりに
体だけの僕が答えてる
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伸びてきた爪を切るように
成長してきたネガティブは
ほどよいところで切りましょう
しかし反省も大事なので
大事なところは残しましょう
耳カスをかき出すように
たまには外に出しましょう
誰の言葉も入らなくなるので
定期的に行いましょう
ニキビを潰してはいけないように
無理に気持ちを押し潰さないで
確かにネガティブに生きることは大変
だけどきっと治る時が来るから
その時まで
そっとしておきましょう
そのままで、大丈夫
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君はもっと
愛されているという
自覚を持った方がいい
本当に愛してくれている人に失礼だ
君は君が思っているよりは
結構いい奴なんだ
君は君が思っているよりは
もっと馬鹿な奴なんだ
馬鹿が難しいこと考えても
もっとややこしくなるだけだし
その"悪い予感"とやらも
ただの根暗で
ネガティブ妄想野郎なだけさ
…って
比較的ポジティブな部分の君が
言ってたよ
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突き放すのは
失うのが怖いから
疑うのは
裏切られたくないから
誰かを傷つけるのは
傷つきたくないから
見下すのは
自分が小さいことを知っているから
見栄を張るのは
自分が価値のない存在だと思っているから
壊れるのは
壊れるほど頑張っていたから
汚いのは
きっと純粋すぎたから
傷ついた分だけ
歪んでく 汚れてく 壊れてく
そうやって
僕は僕が生きやすいように
作られていく
そうやって
人は生きている
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もうどのくらい
こうしているんだろう
もうどのくらい
壁を見続けてるんだろう
進んでいるはずなのに
止まっているような風景
景色が変わるのは一瞬
まるで瞬間移動
辺り一面 真っ黒になる
もう 抜け出せない
止まってるように
見えるけど
ちゃんと僕は
進んでるんだよね?
本当に
進んでるんだよね?
ああ もう
暗くて分からないよ
もうどのくらい
無機質な壁を見続けて
もうどのくらい
一人暗闇を彷徨った?
きっと僕はもう
ここから抜け出せない
景色が変わるのは一瞬
まるで瞬間移動
辺り一面 真っ白になる
ほら 目を凝らして
止まってるように
見えたけど
ちゃんと僕は
進んでたんだね
そうだよ
進んでたんだよ
ああ ほら
新しい景色が見えるよ
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久しぶりに感じる
この胸の痛み
鈍く 身体中を駆け巡る
痛みと共に
何かが満ちていく
血管のような
あたたかい、なにか
ああ まだ私の心は
動いていたんだ
この痛みがあるから
優しくなれる
この痛みがあるから
ヒトになれる
痛みを感じない
強い人になるくらいなら
一生この痛みと共に
死にたいくらい痛がって
生きてやる