詩人:凜一 | [投票][編集] |
別れたのが悲しいっていうか
なんだか恥ずかしくて
サヨナラしようって考えていたあなたのトナリで
来週はどこに行こう
今度の誕生日は何あげよう
そんなことばかり思っていた自分が
恥ずかしくて
ずっとトナリにいると思っていたのに
実際はあなたよりもずっと下にいた自分が
可哀相で
何を夢見てたんだろう
子供みたいな私
ばかな私
けれど
幸せだった私
思い出すたび
恥ずかしくて
胸が痛くて
涙があふれて止まらないよ
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ふたり手をつないで歩く時は
危なっかしい君を
僕が支えているんだと思ってた
けれども
手を離してみれば
なんだか上手く歩けないのは
実は僕の方で
支えてくれてた
スキマだらけの道を
照らしてくれていた
そんなことにも気付けなかったから
僕は一人になったのかな
懐かしむ余裕なんかなくて
こぼれてくるのは
「会いたい」の一言ばかり
意地をはって大股であるくけれど
隣はいつだって
君一人分あけてあるよ
帰ってきて
今度は僕がちゃんと支えるから
もう一度
手をつないで
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刹那、切なく
思い出すのは
君の声
僕の肩に顔うずめて
「ごめんね」と泣いた
君の声
粉雪舞う
三月のこと
幼い
恋をしていた
抱きしめることで
すべて伝わると思っていた
僕が遠くを見る
その刹那
君が淋しい顔をすること
僕は気付けずにいたんだ
どうか醒めない夢でありますように
手のひらに溶けてゆく雪を見つめながら
願ったこと
情けないこと
知られたくなくて
どうすれば大切にできるのか
分からなくて
いつか醒めてしまうとわかっていたから
ただひたすらに
願ったこと
ああ
今でも 僕は
幼い恋をしている
刹那、切ない
夢を見る
キオクの中の
君を抱く
涙あふれ
僕はまた
ひとりになる
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あたしの心の一番深いところに
いつもあなたが居て
あたしの心の一番淋しいところを
くすぐっている
あたしは今
あなたの心のどこに居るんだろう
さみしいと思う気持ち
うれしいと思う気持ち
あたしは少しでも
動かせているのかなぁ
一分でも
一秒でもいいから
あたしのこと
思い出してほしいよ
好きになってなんて
わがままは言わないから
泡の粒が弾けて消えるくらいの
ほんの一瞬でもいいから
あたしがとなりに居たこと
思い出してください
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あなたに出会い
教わったこと
失うことへの慣れ
「こんなものか」と言う方法
ヒトは私を汚いと言う
私は私を汚いと思う
けれども
あなたに汚くされた私は
世界中の何よりも美しく尊いのです
あなたの靴跡ならばいくらでも付けて歩こう
あなたに付けられた傷ならば一生消えなくてもいい
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これはヒドク恋愛に似ている戦争
どれだけ恋しく思わせて
どれだけ泣かせて痛めつけて
どちらが優位にたてるかの真剣勝負
けれども敗れるのは私と
最初から決まっているのです
踏み付けてほしくて生意気を言っているだけ
なじられたくて反発しているだけ
これはヒドク恋愛に似ている戦争
の振りをしたズルイ恋心
私の胸のうちでは
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「馬鹿」って言うと
いつも怒るけど
悪口じゃないんだ
そのしょうもない頭で考えて
こんなしょうもない俺を選んでくれたなら
ずっとしょうもないままのお前でいて
これ以上賢くなるな
ああ、お前が馬鹿でよかった
なんて考えてしまう
俺のほうが実は大馬鹿なんだけど
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その勇ましい瞳に
私はどれだけ弱く映っているのだろう
聡明なあなたには
私はどれだけ愚かに見えるのだろう
広い世界を夢見る心は
私をどれだけちっぽけな存在と思うだろう
あなたはどこまでもゆく
私を置き去りにして
私はどこまでも追う
その勇ましい背中を
踏み付けられた想い
何度でも拾って
たった一度でもかまわないから
あなたに優しくされたい
愚かしい
弱く、ちっぽけな願い
胸に宿し
何度でも立ち上がる私の姿は
痛々しいほど
なんて勇ましいのだろう