詩人:凜一 | [投票][編集] |
砂浜の足跡が
途中でヒトリぼっち
君が引き返した闇を
何度も振り返るけど
残ったのは
あたしのとは逆さまの
寂しい足跡だけ
君は海
あたしを溺れさせて
はなさない
はなれられなかった
遠く漂流していたよ
もう帰れない
寄せてはかえす
波に手を触れた
冷たくてさらさらの
君の手のヒラを想う
そっと砂を握れば
涙ばかり
溢れてくる
ああ
このまま
飛び込んでしまおうか
君がいないなら
本当の海に包まれたい
君のにおい
君の声
好きだったから
サヨナラの海にさえ
溺れていたい
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ごめん、って
本当は言わないほうがいいのにね
そう言わなきゃいけないことを
してしまうんだね、僕ら
傷つけたくない
傷つけたくない、と
心から思っていても
言葉や仕草を
ぜんぶ選べるほど
完璧にできていないから
いつも優しくいられない心が
気付かないところで
誰かを刺してしまう
そうやって簡単につけた
治るかもわからない深い傷に
僕ら、そっと繰り返すよ
完璧じゃないけど
無限の塗り薬
ごめん
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どんなに想っていても
報われない恋だってある
そんなこと
分かってる
でも
諦めたくないんだよ
こんなに想ってる
想われなくちゃ意味ないって知ってるけど
止められない
どうしてだろうね
どうしてこんなに好きなんだろうね
どうしてだろうね
どうしてあたしばっかりなんだろうね
辛いよ、苦しいよ
泣いてる時だってあるよ
追いかけるだけなんて
厭だよ
やめられるもんなら
とっくにやめてるよ
ああ
また泣きそうになる
あなたの笑顔とか
怒ってる顔とか
全部ごちゃまぜにしたら
あたしになるんじゃないかってくらい
あたしの隅々まで
あなたでいっぱいなのに
こんなに
あなたに振り向いてほしい人間は
他にいないのに
このまま諦めないでいたら
神様は味方してくれる?
あたしたちを一つにしてくれる?
だれか教えて
そんなことばかり考えているから
答えが出せないの
好きになってしまったの
神様のいじわるで
愛してしまったの
もう仕方ないの
あなたは知らない
あなたの知らないところで
あなたを想いすぎて
泣いてる馬鹿なあたしを
神様
いじわるやめようよ
いいかげん一つにしてよ
あの人があたしのものになるなら
何もいらないから
どんなに想っていても
報われない恋だってある
神様は言う
諦めてしまえばいい
神様は言う
けどそれは
答えじゃない
答えが出るまで諦めないよ
好きな気持ちがなくならないんだから仕方ないよ
神様
頑張ってるあたしを見て
あたしの味方になって
あの人の運命に
あたしを乗せて
最後まで諦めなかった
強いあたしを
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この想いは
誰にも知られないまま
消えていくの
あなたの
細い指と
長い足と
笑ったときにくしゃくしゃになる顔が好き
でもそれは
私しか知らない
知られちゃいけない
あなたと出会った日から
「好き」の分だけつみあげた
脆い想いの塔
今も高く高く
叫びたい想いは
空にのびている
ほんとはね
ずっと好きなんだよ
叫びたいくらい
それでも足りないくらい
大好きなんだよ
でも
伝えたら
壊れてしまう
壊れたら
もう直せない
だから
この気持ちは
私だけのもの
私が消えたら
なにもなくなる
それでいい
想いは
うずたかく
空を越えた
そのてっぺんで
ずっと叫び続けてる
好きだよ
どうしようもなく
今はまだ
消えない想い
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好きだとためらいもなく言えてしまうことが愛ならば
私のこの想いはなんだろう
好きだなんて
たった一言に収まらない
収めたくない
触れ合うと胸が苦しい
いつもの笑顔がこそばゆい
あなたが笑う
胸がいっぱいになる
好きだとためらいもなく言えてしまうことが愛ならば
私のこの想いはなんだろう
意味がつかない涙を
弱い私が
愛と呼びたくて叫んでいる
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指先でなぞるだけの宇宙で歌を歌う
虫の息になってもただ愛だけを欲しがる
サヨナラは忘れたと笑う
だれかに殺してくれと願う
だれかに愛してくれと願う
だれかに幸せにしてくれと願う
だれかに不幸にしてくれと願う
触れてくれと懇願し
触れるなと拒絶する
ひとりにしてくれと叫んでみるけれど
孤独にしてくれと頼んだわけじゃない
だれかに認めてくれと願う
私という人間がただそこにいることを
無難に生きているけれど
この愛にひたすら縋って泣いている孤独な日々を
どうか認めて
ともに泣いて
抱き締めてくれと
それだけを願っている
私はこの愛に無力で
だからこの愛に貪欲で
苦しい夢を蓄えて
生きている
サヨナラは忘れたと笑う
そんな日々にサヨナラを恐れている
虫の息の
死にかけの小さな私を
どうか愛して
目を閉じればそれだけがすべてになるほどに
きつく抱いて
離さないで
受け入れてくれなくていい
壊して
なにもなくていい
奪って
ああ
伝ってしまう涙を
どうか
だれか
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どうしてみんなと同じ様に出来ないの
そんなの
あたしが聞きたいよ
どうして無駄なことばかりするの
だって仕方ないじゃない
そんなことをして何になるっていうの
何にもならないって
あたしが一番よく知ってる
あなたは必死で探している
あたしを全て否定する為の言葉を
あたしは必死で探している
この無力な世界で生きる方法を
この灰色の世界で
生きていくには手持ち無沙汰すぎて
あたしは空になったココロを満たすように
いくつもの無駄なモノに手を伸ばすの
両手いっぱいに無駄なモノを抱えて
それでも足りないくらいなのに
あなたはいつも冷たく
「捨てなさい」と言う
ああ
いらないモノばかりだけど
これを捨ててしまったら
あたしは何で満たされればいいの
ガラクタばかり抱えているけれど
ほんの砂一粒でいいから
認めてほしいモノもあるのに
あたしはガラクタを抱き締めて泣く
それでもあなたは捨てなさいと言う
認めてよ
あたしが掻き集めたガラクタ達を
認めてよ
あたしというガラクタを
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幸せになってね
あたしじゃダメだった
あなたがいなくなって
世界はしばらく
透明になって
最近やっと
うっすら色付いてきたの
あなたが
あの人に笑う瞬間や
ふたりの幸せな後ろ姿を見つけても
もう涙は零れないから
どうか幸せに
誰よりも幸せに
あなたはきっと
今掴んだこの愛のために
生まれてきたのだから
あたしと交わした思い出は
いつか忘れる
回り道だったのだから
あの日の温もりは
早く消してしまって
あの人の手を
離したりしないように
あたしはもう
大丈夫だから
消してしまって
いいから
幸せになってね
あたしじゃダメだった
本当はあたしが幸せにしたかった
それが叶わなかった今
あたしにできるのは
ただ祈ることだけ
早く消して
あなたの中にちらり見え隠れする
あたしへの後ろめたさを
どうか幸せに
誰よりも幸せに
遠く明るく
見えなくなるくらい
幸せになってね
あたしじゃダメだった
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泣かないでなんて
言わないで
体中にため込んだ「好き」を
吐き出してしまいたいから
ぽつり、ぽつり
溢れて止まらない
あの日は
還らない
苦しいよ
悲しいよ
淋しいよ
痛いよ
どうすればいいの
もうどうにもならないの
サヨナラはいやだよ
どこにも行かないでよ
助けて
ぽつり、ぽつり
一粒ずつ
あたしの
小さな、小さな願いを
託しては
地面におとしていくのに
想いは枯れず
絶えることなく
溢れて止まらない
好きだよ
本当に愛してた
あなたの中では
消えていても
あたしの中ではまだ
苦しいほどの「好き」が
流れ続けているの
届かない想いが止まらない
まだ思い出にしたくない
もっと「好き」って言えばよかった
伝えたいことがあった
あなたしかいなかった
今なら全部打ち明けられるのに
あなたはもう
どこにもいない
あなたが振り向いてくれるのを
ココロの片隅で
願っているあたし
残酷で、小さな夢を
涙に隠して
いつまでも消える事無く
だから、今は
泣かないでなんて
言わないで
体中にため込んだ「好き」を
あの日言えなかった
「ゴメンね」を
大人になれない
馬鹿なあたしを
信じる人が消えた今を
吐き出してしまいたいから