詩人:凜一 | [投票][編集] |
あたし
あなたが好き
だから
あなたが
どうしようもなく好きになってしまうような
そんな女の子に
生まれたかった
ねぇ
痛いよ
そばにいるのに
誰よりも近くにいるのに
気持ちだけが触れられない
ねぇ
苦しいよ
もしも遠く離れたら
あなたはあたしを忘れてしまうでしょう
ただの思い出に
なりたくないよ
あなたが目を閉じた時
まぶたの裏で
いちばん明るく光って
消えないような
そんな女の子になりたかったよ
好きで、好きで
大好きで
想いはぐしゃぐしゃになってしまう
あなたのいちばんになりたいよ
喉に出かかった
小さな願い
受けとめてくれないって
分かってる
届かないって
もう知ってる
それでも願ってしまうの
この涙も
叫びも
もうしばらくは
隠していけそうだから
ずるいけど
いちばんになれないけど
そばにいさせて
ねぇ
あたし
あなたが
どうしようもなく好きになってしまうような
そんな女の子に
生まれたかった
詩人:凜一 | [投票][編集] |
しあわせってなに?
テレビを見ること
お金をもらうこと
「とりあえず」の恋愛ごっこ
それって
ほんとに幸せ?
例えば僕らの生まれる前の遥か昔に
人々がしていたように
あたたかい小屋に暮らし
お金や地位のしがらみも無くして
ただ生きるために戦い
ただ愛し合うだけが全てになったなら
世界中の誰かも
無力でちっぽけな僕も
幸せになれるだろうか
そんなことを考えながら
テレビの電源を入れる僕
なんて小さくて無力で
しがらみに縋りついて
まるで生きた死体のように
テレビをみて
金を欲しがり
それでも常に
生きる理由を求めている
こんな腐りかけの僕を
愛だけが全ての場所に
放り投げて
幸せに
なりたい
詩人:凜一 | [投票][編集] |
時間よ止まれ
サヨナラくるな
何度願ったことだろう
近づいてくるオワリの足音に怯えて
君の手をいっぱいいっぱい握り締めて
わざと
ゆっくり歩いたりして
どこでキスしよっか
どんなキスしよっか
そればっかりの愚かな僕に
君の笑顔はただ清らかで
どこまでも透明で
僕はいつも罪を犯した気持ちになるけれど
この手を離したくないよ
君が思っているより僕は
ずっとずっと
君が好きだから
信じきれないところまで
どうにかして信じたいほど
君だけを想うから
つないだ手のひらに込めた
「ずっと一緒にいたい」
「どこにも行かないで」
なんて弱っちい僕の叫びを
ほんのひとかけらでもいい
受け入れて
「いいよ」って笑って
ずっと一緒にいて
ああ
君の家まであと数歩
時間よ止まれ
僕らだけを残して
サヨナラくるな
この手を離さないで
いつまでも
離さないで
詩人:凜一 | [投票][編集] |
君しかいらないのに
君だけが手に入らない
手を伸ばして
背中に触れる寸前で
いらないゴミばかりが
あたしにまとわりつく
君の人生の中で
いつか訪れるかもしれない不幸を
あたしが消してあげたい
君の人生の中で
いつか犯すかもしれない罪を
あたしは許してあげたい
何があっても
誰かが君を傷つけても
あたしはずっと傍にいるよ
でも
君に届かなければ
こんな覚悟は意味がないの
今まで何度も
手を伸ばしてきたの
他の何かに阻まれても
気付いてほしくて
叫んでいたの
それなのに
あたしの何もかも
君には追い付けなかった
苦しいよ、痛いよ
痺れるほど
君を呼び続けたよ
振り向いてくれるだけでもいい
立ち止まってくれるだけでもいい
息絶え絶えに
君を愛してる
あたしに気付いて
できれば抱きしめて
名前を呼んで
ちっぽけで
壮大な
あたしの願い
それだけが
あたしには全てで
そして今日も手を伸ばす
でも
心の片隅で
届きはしないと知っていて
ああ
ゆれる心が
痛い
君しかいらないのに
君だけが手に入らない
詩人:凜一 | [投票][編集] |
精神異常の熱帯魚と
ひきこもりの僕が手をとりあったら
ボロアパートが
無限の宇宙になった
さぁ
うろこを一枚
剥いでおくれ
抱きしめて心中したなら
魚は嬉しそうに
空を泳ぐ夢を見るだろう
詩人:凜一 | [投票][編集] |
サヨナラが来たね
私はあなたの幸せを願い
あなたは私の幸せを願い
そっと手を振って
振り返らずに
バイバイしたね
あなたについた
最初で最後の嘘
ほんとはね
幸せになんて
なってほしくない
あたしが造れない
あなたの幸せなんて
無くていい
四つ角を曲がって
立ち止まって
静かに泣いた
あたしは幸せだったのに
もっと幸せになれると
信じていたのに
あなただけ
いつのまにか
イラナイモノに変えてしまったね
なんの余韻も残らない
サヨナラが悲しくて
あたしはそっと
指輪を捨てた
愛の誓いは
ただの小石になった
イラナイモノに
かたちを変えた
道路の脇に
ぽつんと佇む
光る小石
あなたにとっては
きっとただの小石
愛を使ったイタズラな玩具
でも、あたしには
まだ息づいている
約束
小石になあれ
思い出を忘れて
小石になあれ
涙が乾いたら
蹴飛ばしてあげる
見えなくなるほど
遠くに
消してあげる
小石になあれ
今はまだ
鮮やかに消えない
愛の雫よ
詩人:凜一 | [投票][編集] |
泣かないでなんて
言わないで
体中にため込んだ「好き」を
吐き出してしまいたいから
ぽつり、ぽつり
溢れて止まらない
あの日は
還らない
苦しいよ
悲しいよ
淋しいよ
痛いよ
どうすればいいの
もうどうにもならないの
サヨナラはいやだよ
どこにも行かないでよ
助けて
ぽつり、ぽつり
一粒ずつ
あたしの
小さな、小さな願いを
託しては
地面におとしていくのに
想いは枯れず
絶えることなく
溢れて止まらない
好きだよ
本当に愛してた
あなたの中では
消えていても
あたしの中ではまだ
苦しいほどの「好き」が
流れ続けているの
届かない想いが止まらない
まだ思い出にしたくない
もっと「好き」って言えばよかった
伝えたいことがあった
あなたしかいなかった
今なら全部打ち明けられるのに
あなたはもう
どこにもいない
あなたが振り向いてくれるのを
ココロの片隅で
願っているあたし
残酷で、小さな夢を
涙に隠して
いつまでも消える事無く
だから、今は
泣かないでなんて
言わないで
体中にため込んだ「好き」を
あの日言えなかった
「ゴメンね」を
大人になれない
馬鹿なあたしを
信じる人が消えた今を
吐き出してしまいたいから
詩人:凜一 | [投票][編集] |
幸せになってね
あたしじゃダメだった
あなたがいなくなって
世界はしばらく
透明になって
最近やっと
うっすら色付いてきたの
あなたが
あの人に笑う瞬間や
ふたりの幸せな後ろ姿を見つけても
もう涙は零れないから
どうか幸せに
誰よりも幸せに
あなたはきっと
今掴んだこの愛のために
生まれてきたのだから
あたしと交わした思い出は
いつか忘れる
回り道だったのだから
あの日の温もりは
早く消してしまって
あの人の手を
離したりしないように
あたしはもう
大丈夫だから
消してしまって
いいから
幸せになってね
あたしじゃダメだった
本当はあたしが幸せにしたかった
それが叶わなかった今
あたしにできるのは
ただ祈ることだけ
早く消して
あなたの中にちらり見え隠れする
あたしへの後ろめたさを
どうか幸せに
誰よりも幸せに
遠く明るく
見えなくなるくらい
幸せになってね
あたしじゃダメだった
詩人:凜一 | [投票][編集] |
どうしてみんなと同じ様に出来ないの
そんなの
あたしが聞きたいよ
どうして無駄なことばかりするの
だって仕方ないじゃない
そんなことをして何になるっていうの
何にもならないって
あたしが一番よく知ってる
あなたは必死で探している
あたしを全て否定する為の言葉を
あたしは必死で探している
この無力な世界で生きる方法を
この灰色の世界で
生きていくには手持ち無沙汰すぎて
あたしは空になったココロを満たすように
いくつもの無駄なモノに手を伸ばすの
両手いっぱいに無駄なモノを抱えて
それでも足りないくらいなのに
あなたはいつも冷たく
「捨てなさい」と言う
ああ
いらないモノばかりだけど
これを捨ててしまったら
あたしは何で満たされればいいの
ガラクタばかり抱えているけれど
ほんの砂一粒でいいから
認めてほしいモノもあるのに
あたしはガラクタを抱き締めて泣く
それでもあなたは捨てなさいと言う
認めてよ
あたしが掻き集めたガラクタ達を
認めてよ
あたしというガラクタを