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nikoの部屋


[1] 僕の夢を見る君の夢
詩人:niko [投票][編集]

砂漠を歩いていた僕はある日

大きな道へ出た

するとそこへ君が歩いてきた


僕は君の前で両腕を広げて

通せんぼをした

君は真っ直ぐに僕を見て

自分の両手にたましいを乗せて

僕に見せてくれた

それはとても美しく輝いていた


それから僕らは肩を並べて歩きながら

たくさんの話をした

僕は砂漠の中で見てきたものの話を

君はこの道で出会ったもののことを


僕らは一度も立ち止まらずに歩き続けた

太陽も月も僕たちを追い掛けたけど

いつも追い付けなかった

悔しがった太陽は月と相談して

僕らを離れ離れにしようとした


君には太陽が夢を見せ

僕には月が夢を見せた


気付くと僕は夜に向かって歩き

君は真昼に向けて歩いていた


そんな風にして僕らは

いつかとても遠くなってしまった


だけど僕は月の光の中でいつだって

君の夢を見る


太陽の光の中で

僕の夢を見る君の

夢を見ている



2003/03/25 (Tue)

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