切なさに触ってみたくて僕は
切なくなるんだろう
それは君の言うとおり
とても心の無駄遣いなんだろう
それにしたって僕らの
指先が感じ得るものは
僕らを取り囲むものに比べて
少なすぎるとは思わないかい
今拭ったばかりのため息さえ
そのカタチに触れることすら
出来ないんだ
君の声だって
誰かの哀しみだって
どんなちっぽけな呟きだって
僕らの指は
触れられないように出来てるんだ
すべてに触ってみたくって
僕は切なくなるんだろう
そうして
また君は僕を
幸福と呼ぶんだろう
2003/04/08 (Tue)