詩人:メメントモリ | [投票][編集] |
優しい花が咲いていた
静かにたおやかに咲いていた
しかしその花は優しすぎた
誰も見てくれない見向きもしない
次第に悲しくなった
じわじわ自分を殺し始めた
せっかく咲いた花なのに
せっかく芽生えた命なのに
悲しい悲しいと花は鳴いた
切ない切ないと花は泣いた
そして
散った。
とある夜の話だった。
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過去に成った貴方の名を
アタシは
砂に変えて
流してしまいました。
貴方は酷い人だったけれど
時に優しい人でした。
今は
何処に居ますか?
何をしていますか?
名も解らず
貴方の事を呼ぶことが出来ませんが
貴方が
居てくれて
時々良かったと
思います。
けれど
貴方の事を憎むアタシが居ることも
確かなので
まだ
名前は
取り戻さないでおきますね。
もっとも
もう
過去の話ですが・・・・・・。
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サヨナラを言ふ前に
身体を繋ぎませんか?
せめてその温もりだけでも
繋ぎとめて置きたいのです。
貴方は大切な人だったから
アタシは逆らわないけれど
この身体に刻まれた刻印は
一生消えないでしょうね。
有難う然様なら。
今度会う時は
必ず息の根を止めてあげるから。
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君が笑うなら
アタシも笑うよ
だから
君が泣いたら
アタシも一緒に泣かせてよ。
いつも我慢して
辛いでしょ?
我慢しなくていいから
素顔を見せてよ。
アタシの心配はいいの。
アタシは君が心配だよ。
君は優しいから。
手を握ろう。
ずっと一緒に居れる様に・・・。
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アタシは泣いて
おいおい
泣いて
頭痛を訴えるのです。
この世界は
この暗闇は
アタシを萎えさせるのです。
アタシの目は
一時期
失明するだろうと云われました。
それも持ち直し
世界は変わったかというと
そうでもありませんでした。
でも
良かったことを
ヒトツ上げるとしたら
暗闇の中での生活は
アタシには耐えられなかったでしょうから・・・
今でも
うつらうつらと
ぼやけた世界に
泣きながら
生きているのです。
生きているのです。
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未だ覚めやらぬ夢。
夢の中でアタシは父に怯えている。
父親がいつ怒り出すのではないかと言う恐怖感。
怯えているのは小さなアタシでは無い。
もう成人を迎えているアタシだ。
なのに、まるで子供のように怯えている。
今日は怒りませんように
今日は怒りませんように。
母やアタシ達の些細な失敗で
父は怒りを爆発させる。
いつも
そっと生きていなければ成らなかった。
停電を起すことでさえ
父の怒りを買う。
電気量も測りながら生活をしなければ成らない。
アタシは今何処に居るのか解らない
夢の中でぐるぐる回っている
大学の寮
実家
学生のアパート
そして
新居。
目を覚ますと辺りを見回し
夢で有ったことに気づく。
安堵する。
恐怖は安堵で埋まるが
すぐに恐怖は戻ってきて不安で一杯になる。
父も
母も
愛している
だからこそ
深く根付く
恐怖。
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貴方が命を落としたならば
アタシも後を追いましょう
貴方が泪を零したならば
アタシも一緒に泣きましょう
貴方が激怒するならば
アタシは懸命に謝りましょう
だから
捨てないで
アタシを捨てないで
縋りつくこの思いを
ティシューの様に丸めて
簡単にゴミ箱にシュートしないで。
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僕は
愚かだった
あんなに大切にしてくれたのに
あんなに愛してくれたのに
その存在に気付けなかった。
ごめんね
ごめんね
繰り替えす。
もう
届かない
天に向かって・・・。