詩人:柚 | [投票][編集] |
綴った言葉は
どこか飾りモノだと感じて
ありのままを綴ろうと思ったんだ
どうかそのまま
裸の自分が伝わるように
けれどいくら綴っても変わらない
キレイゴトと言われる言葉たち
嫌いになりそうになるくらいに
どうしてシンプルになれない
そんな自分が悔しかったんだ
あがいた自分の周りには
結局なにもなくなった
言葉を綴るのがこわくなったから
立ち上がってみると
真っ白な世界がそこにあって
自分だけがそこにいた
いつから僕はキレイゴトになったのか
それこそが本当の自分だったのに
ひねくれ飾っていたのは
言葉ではなく僕だった
決して飾っていない言葉は
キレイゴトだと言われる
大切な心だった
詩人:柚 | [投票][編集] |
最近きっと疲れてたんだ
どこか違う世界にいる感覚も
ちょっとイライラするのも
きっと疲れたからだ
なにかくだらないと思うのも
今 ここに一人でいるのも
心地良いようで どこか寂しい
足りない 足りないんだ
道端ふと立ち止まり
空を見上げてみたのなら
白い雲が浮かんでいて
なぜか君を心に描いた
さみしそうに笑う顔に
何度ゴメンねと言っただろう
すぐばれるような嘘を
今思い出してゴメンね
‘大丈夫’なわけないんだ
こんなにも僕は苦しいのに
自分を抑えて泣きそうな
そんな優しい君が恋しい
今日会いに行こう
何も言わず
君の言った願いを叶えよう
たくさん
たくさん抱きしめてあげるから
詩人:柚 | [投票][編集] |
夜空に輝く幾千の星
静かに流れゆく
あの一つに僕はなれたのかな
誰かは僕のための流れ星
だから僕は誰かのための流れ星
どうか一瞬を見つめて
願いを託してほしい
幼い頃夢中で探した一瞬の奇跡は
なにもないような暗闇の中で
一筋の道を作った
でもそれはなにもなかったらできなくて
何かがあったからこそ
僕の前に現れてくれたのさ
あの頃は無邪気に
願いを託すだけだったけれど
今はひたすらに憧れる
人の為に輝き流れた星に
一筋の道をつくったあの瞬間を
僕も誰かの為に
作ってあげたいと思ったんだ
詩人:柚 | [投票][編集] |
今の気持ちをありのまま
あなたに伝えてしまったら
今のあなたはなんて言うかな
きっと優しくごめんねって言うだろう
聞きたいのはどんな言葉でもない
遠くにいるあなたへ 私からの
‘大丈夫’のメール
毎晩悩む私がいて
切なくなって
ケータイを投げそうになって
ぐっと堪えて
だけどヒミツ 秘密なの
困るあなたをみたくないから
‘私は大丈夫’本当は嘘
‘気にしないでね’本当は気にしてほしい
どうしても素直になれない
かわいくない自分がここにいる
だからせめて一言だけ
そのかわり 会った時
たくさん たくさん抱きしめてね
詩人:柚 | [投票][編集] |
虹色に空が光るころ
もうすぐ咲きそうな桜の下で
互いの目を見ながら
約束した
もう何年経ったかな
学生服が懐かしい
思い出の友との久々の再会
待ち遠しかった
なにより君と会えること
昔よりもずっとキレイになった
照れながら話しかけた僕に
変わらないね と微笑んでくれた顔に
どこかほっとした
その笑顔の君の
左手の薬指にはキレイな指輪が輝いている
結婚したんだという一言
そっか 良かったね おめでとう
約束を君は
ちゃんと叶えたんだね
最後のさよならから
あの時交わした「それぞれ幸せになろう」
だから僕は君に秘密にしなくては
まだ君の事を忘れられずにいるということを
勝手でごめん
だけど
今だけはその笑顔を見れて良かったと思う
詩人:柚 | [投票][編集] |
カーテン越しの外は
僕にはただ明るいだけで
ずっと閉じこもっている方がよかった
光の先にはなにもない気がして
ヘッドホンからの音楽
静かな部屋から
逃げ出せるんじゃないかと
自分の世界に染まれる気がして
いつの間にか目も耳も言葉さえ塞いだ
なにも変わらない朝
なにも変わらない自分
なにも変わらない部屋
一つだけ違ったのは夢を見たこと
カーテンを開けた夢を見たこと
どうなったかはまったく覚えていなくて
どうしようか迷ったけれど
そっと僕は僕の部屋に
外の光と朝の声を入れてやったんだ
詩人:柚 | [投票][編集] |
チョークの音に
静かな教室
先生の声だけが響く
窓際のこの席は
ちょっと寒いなあって
なんとなく外を
眺めさせる
今頃なにをしているのかな
笑っているのかな
なにを考えているのかな
どうか私の事を
考えていて
遠く遠いあなたの元へ
届くといいのにな
同じ時同じ空を見て
互いを考えていたい
いつもおもってしまうの
ふと頭をかすめるの
どうか私のことを
ほんの少しでも考えていて
詩人:柚 | [投票][編集] |
大切だと思っていたものは
こうもたやすく壊れて
くだらないと思った
結局僕には
大切なものではなかったと
それはただすがりついていた逃げ場だった
いくつもある内の一つで
世界は広いから
そんなものはいくらでもあるさ
そう思っていたのに
恋しいのはなぜだろう
涙が出るのはなぜだろう
それはこれからも
きっとつくれるものなのに
大切だと思っていたものは
簡単に壊れてしまった
くだらないと思った
もしかしたら
そう思いたかっただけなのかもしれない
今からでも間に合うだろうか
詩人:柚 | [投票][編集] |
冬に優しい桜を見た
春の色は雪の下
パステルピンクが儚く見えた
空の色は灰色で
見ているのは僕一人
その花に触れようと手を伸ばした
待ち遠しいんだ
この手が温かくなることが
まだずっと先になるんじゃないかって不安になる
春の色は雪の下
パステルピンクが儚く見える
寒空に響く雪の音が
心に染み渡る
キレイな雪景色はもう見えない
心の空は青色で
待っている僕独り
パステルピンクの雪が降る
ずっと待っている
春の香りと温かさが
きっとすぐにくるんだと
信じていたい
まだ春は雪の下
パステルピンクが儚く見える