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謳器の部屋


[6] 生活するという事
詩人:謳器 [投票][編集]

目を閉じると思い出す
子供時代の何気ない日々

雨の日の湿った匂い
夏でも冷たい台所の床
温かいストーブと曇った窓
夕飯の支度をする音と湯気
階下から聞こえる笑い声


いつまでもこのままだと思ってたそんな毎日
みんなここでずっと一緒だと思ってた当然の毎日

ありふれた風景
ただそこにいた家族
旅立ちのような静かな別れ

もう戻る事ないあの日々は
記憶の中で暖かく優しく切ない

もう一度作れるだろうか

こんな風景を
こんな家族を
こんな別れを

生活とは
二度と戻らない毎日を生きるという事
かけがえのない日々を知るという事

2006/05/28 (Sun)

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