窓を彷徨うように流れ落ちていくふたつの頼りないしずくはまるで恋模様引き寄せながら引き離しながら気まぐれに落ちていく完全に消えてしまえるなら悲しみさえも両腕を広げ抱けるのに気化しきれぬ想いと戯れ合いながら寄り添うように拒むように彷徨い続ける
[前頁] [あかつきの部屋] [次頁]