詩人:桃井 美結那 | [投票][編集] |
カチ、コチ
カチ、コチ
カチ、コチ
時を刻む音
あなたと居る時は聞こえなかった音
カチ、コチ
─‥だから今、怖いくらいよく聞こえる
カチ、コチ
あの時、他の全てを捨てる勇気と覚悟があれば時計が止まる事はなかったのかな
カチ、
あたしの中の時計は今も変わらず動き続けているよ
コチ、
あなたの時計が今は他の女(ひと)の為に動いていても‥
カチ‥。
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いつからだろう 大人に対して時々憎悪や嫌悪感を持つ様になったのは そりゃ最低限の礼儀やマナーはわかる でも立場って何?親だから女より力が強いから自分より長く生きてるから教師だから そしたら偉いのか 何故大人(ひと)は子供(ひと)に偉そうにするのか 自分達がかつて子供だった頃に私達と同じ様な思いをした事はないのか 勉強が出来ればそれでいいのか 意見を言えば生意気だと言われ反論すれば口答えとしか取られない 昔大人にこう言われた 「大人の言うイイコっていうのは自分に服従する子の事だ」と
フクジュウ‥
私達子供は大人達の奴隷かロボットか そんなんだったら産まれて来ない方が良かったよ
子供だった頃の貴方達が今の貴方達を見たらどうだろう
私は思う。
「大人になんかなりたくない」
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“心配”って言葉はキライ なんだか重たく聞こえるから 皆にシンパイ掛けたくなくて大丈夫なフリした 泣くのも我慢した いつの間にか大丈夫だよ平気だからって口癖になってた 兎の様な赤い目を隠すのも慣れてきた 何も知らない人達はこう言う「明るくて強い子だね」作り笑顔を憶えた 皆“僕”に気付いていない気付かない ねぇ僕はココに居るよ 早く見つけて
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追い掛けた
ただひたすら光を求めて
追い掛けた
周りの目など気にせず独りぼっちで
追い掛けた
時には少し休みながら
でもなかなか手に入らナイ
追い掛ければ追い掛ける程あの光が遠い彼方にある様な気さえしてきた
‥届かない
努力すれば夢は叶う。そんなの嘘だよ
だって夢は叶わないから夢って言うのかも知れない、って心の隅で囁く小さな自分がいる
逃げたくなる事もある
他の道に行きたくなる事もある
でも夢は夢のまま夢見続けていた方が幸せだった、なんてそんな事を言う大人にはなりたくない
だから追い掛ける
いつかきっと君に逢える事を信じて‥
詩人:桃井 美結那 | [投票][編集] |
一日の始まりを連れて来る太陽
また退屈な一日が始まる
:
:
もうすぐ太陽が夕陽に生まれ変わる
夕陽が海にゆっくりと沈む
:
:
太陽が暗闇に喰われる時間
太陽を犠牲にして現われる月
星達が唯一輝ける時
でもそう永くは続かない
:
:
眩しい夜明け
鮮やかな朝焼け
薄白く明けて行く空
昨日とは違う一日がまた始まる
詩人:桃井 美結那 | [投票][編集] |
いつも気紛れな君
僕にもその扉を開いてはくれなかった
ノックしてくれるのをずっと待っていた僕
この扉の鍵は君が握っているのに
また新しい鍵を捜しに行くんだね
何度でもノックし続けたい僕の拳
でももう‥君は居ない
詩人:桃井 美結那 | [投票][編集] |
何も聞こえない奥底に
誰にも気付かれずこの醜い心を沈めて
あの貝のように何も言わず決して動かず
─眠りたい─
そしていつの日か綺麗な真珠(ココロ)をあの波風に乗せて君に届けるから
誰も知らない
あたしだけの碧の世界
詩人:桃井 美結那 | [投票][編集] |
─‥今、あなたとの手を放す
汚れを知らないそのココロ
何処へでも自由に飛んで行けるそのツバサ
あなたが居なくても全然平気だって
一人でも翼を広げられるんだって
一人でも飛べるんだって事を伝えたかった
もうあなたを追い掛けたりはしない
あたしは強いから
大丈夫なんだから
大丈夫。
…寂しい。
『置いてかないで』
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そっと髪を撫でて
優しく頬に触れて
疲れた身体を癒して
心の中さえも通り抜ける
何処から来て、何処へ向かっているの?
あたしの汚れた心も遠い何処かへ飛ばして欲しい
そしてこの想いをあの人の心に置いて来て
今日もあのそよ風は流した涙を拭ってくれる