詩人:遥 カズナ | [投票][得票][編集] |
、
もこもこだねワンワン
はなクンクンとして
ピチャピチャとミルクを舐めたなら
まんまると仰向けた
柔らかいお腹がパンパンだ
扉をノックする音
ぴんと立てた耳
そして開いた
扉の向こう側の眩しさ
ほら、僕が立つと
君も立ち上がる
もう新しい旅立ち
こうしてボール遊びをしていても
君のいる理由を推し量る事なんて
誰に許されるだろう
風に
もしも姿が与えられたなら
音も立てず
君みたいに
駆け抜けてゆく
本能って
ビニール袋にくるまれた
標本なんかじゃあないはずさ
君のいる理由を推し量るなんて
誰に許されるのだろう
それが始まり
出会いと別れ
涙と笑顔
どうする事もできない遠い夜
君の名を呼ぶ気持ちを
僕の最初の子供の名前に刻みつけた
小さな始まりだとしても
雄々しく猛々しくあっておくれ
どうかその敏感でしっとりした鼻先が凛々しく
追いやられていく夜のとばりの方ではなく
夜明けの方を目指しますように
そしてその方角をこそ
『明日』とよぼう
、