詩人:遥 カズナ | [投票][得票][編集] |
、
方眼紙の青いうっすらとした線が
新しい匂いの姿をしてくれているので
空を感じられる
腰掛けに
ちゃんと座ってみると
窓から射し込む日差しに
切り落とされた指先が
影の方にある
消しゴムの粕が
鉛筆の匂いに絡まり
ポロポロと散らばっている
そんなような曇
大きな三角定規に沿って
ひこうき雲の真っ直ぐな線を
ゆっくりと
落ち着いて
引いてみた
後からに
なってしまったけれど
できるだけ
左右均等の翼になるように
しっかり折った紙飛行機を
かすかに
方眼紙の香りのする鼻先あたりから
後ろ姿を見つめながら
真っ直ぐに窓の外へと
解き放つ
本当に気持ちが良い空へ
、