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遥 カズナの部屋


[322] 北風
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

深々と
深々と
首もとのマフラーに
鼻先を押し当てて
胸いっぱいに
吸い込んだ
冷たい空気を
耳にも聴こえながら
しっかりと
吐き出すと
いくらかでも
暖かな吐息が
首もとにまでに
広がって

このさき
どうにもならない
わけでもないような
どうにかなるような
そんな僅かな期待が
やっと
感じとれた

2021/12/19 (Sun)

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