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遥 カズナの部屋


[350] いつか
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

幾百億光年彼方の
写実
あまたの星屑の
点描画
渦巻く銀河の砂浜に
横たわり
そうした砂粒達にとりまかれた
頬や胸、手肌の肌触りを
追憶したい

ペタ、エクサ、ゼッタ、ヨッタ

数に上限がないように

ナノ、ピコ、フェムト 、アト

数に下限もないように

意味を残すと言う意味で
人は神には
およばないけれど
その距離は
いつか、きっと
推し測れる

そして
それは
そんなに
とおくも
ちかくも
なく
きっと
誰にでも
寄り添っていて
それは死かもしれず
誕生なのかもしれない

ただこうして
手のひらを
握りしめてみても
なにも、いや
指先の1本、1本が
人差し指やら薬指の爪先が
手の中でくい込んでいくと
「私には私がいる、私には誰よりも
なによりも、まず私がついている」
この実感がある

私はこれをひらいて
解き放つ
たとえなにも
残らなくとも




2022/10/29 (Sat)

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