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高級スプーンの部屋  〜 投稿順表示 〜


[410] その辺りは終わらない
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僕が救われると
感じる度合いは
他者の思考に
どれだけ自分を
垣間見られるか
という一点に尽きる

其処に到った時
犯してしまった考え
自分が何をしても
自分が何もしなくても
水が自ら
水を掬うような
悪があくまで
悪に巣食うような
どうしようもない共感
何処までも
自分は自分で
自分自身の力では
変われないのだと
自覚してしまった

あらゆる面で
悪い意味で
断定してしまい
自分を自分では
助けられないと
信じてしまった

手の施しようのない
絶えた望みの中へ
入り込んだ僕は
此処から
抜け出せないから
此処に居て
待つことにした

いっそ命を断てば
確かに消えるだろうが
残るものもある
一辺も残さず
消え去るには
一辺も残らず
救って貰う必要がある
完全に一つ残らず
消えてしまわないと
死んだ心地がしない
贅沢な悩みが
目標に変化して
僕の出した結果は
ボツになった

まだまだ浅い
まだまだ浅い

逆説のない
反論しようのない
考えに辿り着くまで
僕の精神は
何処かに在るのかと
救われないのに
全部消えてしまう

影響される
他者の思考を
全部救わないと
自分は
救われないし
全部救っても
救われないかもしれない

答のない問いに
当てはまる結果を
残す為の仮定を
歩むには
救われてはいけない
救われるにはまだ
救われてはいけない
変わらずに止まるには
変えなければいけない
他者を
自分を
同時に全てを
消し去るには
絶対にない方法を
思い付くしかない

堂堂巡りから抜け出す
中途半端に中断して
終わらせてしまい
始まりを待つよりも
絶対に近づく為に
絶対に取って代わる
絶対になる
自分のまま絶対になる
絶対が自分に

はじめから
自分なんて
存在しなくて
自らの存在を
消し去ろうと
考えてしまっている

自称・少年は
幻想的な
ミステリーに
憧れて

続く

2005/11/19 (Sat)

[411] そのままならない
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そのままを書くと
否定される気がして
怖かった
そのままを
誤魔化して
隠して書いた

どんどん
どんどん
そのままを
奥へ奥へと
押し込んで
誰にも
気付かれない場所へ
誰の手にも
届かない場所へ

しまいには
自分でも
分からなくなって
そのままを探しても
見付けられない
見付からない
どこかに
落としてしまったのか
どこにも
そのままがない

そのままに
しておけば良かった

2005/11/19 (Sat)

[412] とんかつだいすき
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とんとんとん
とんとんとん


きょうはだいすき
とんかつだ


とんとんとん
とんとんとん


みんなだいすき
とんかつだ


とんとんとん
とんとんとん


みんなわいわい
たのしいな


とんとんとん
とんとんとん


みんなたのしく
きりましょう


とんとんとん
とんとんとん


こぶたのように
きりましょう


とんとんとん
とんとんとん


ぼくもみんなも
きりましょう


とんとんとん
とんとんとん


こぶたのように
あげましょう


とんとんとん
とんとんとん


ぼくもみんなも
あげましょう


とんとんとん
とんとんとん


ここまできたら
もうおそい


とんとんとん
とんとんとん


とんとんとん
とんとんとん


きょうはだいすき
とんかつだ


とんとんとん
とんとんとん


ぼくもあなたも
とんかつだ

2005/11/19 (Sat)

[413] 矛先は己自身
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いける
まだいける
もっといける

その意志は
何者にも負けず
ドンと己を
貫けるか

2005/11/20 (Sun)

[414] 追憶に見る君の物語
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知ってる
知ってる
知ってる
知ってる
知ってる

知ってる
知ってる
知ってる
知ってる
知らない

知ってる
知ってる
知ってる
知らない
知らない

知ってる
知ってる
知らない
知らない
知らない

知ってる
知らない
知らない
知らない
知らない

知らない
知らない
知らない
知らない
知らない

左から右に
上から下に
読み進めるだけでは
手に入らない



23冊と157頁と7行目
君は話を終える
あとがきも残さずに

二人が出会ってから
いままでの
数冊間を回想しても
思い出せない場面が多い
出会う前の君の物語
20冊近くについても
あまり聞かなかったし

もっと深く
読めば良かった
もっと色々
話せば良かった
君を失ってから
3冊と304頁目に
何度目かの後悔をした

僕の物語は
まだ続いている

2005/11/20 (Sun)

[415] ス&?『詩って』
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「出来たぞぃ!」

「どれ?見せてミソ」

「ホレ!どうよ!」

「どうよって…」

「アッシの処女作どうよ」

「これ何スか?」

「何スかて!えぇ!?」

「これ何さ?」

「何って詩ぢゃよ」

「詩?」

「今世紀最高の‥」

「詩?」

「詩」

「これ詩ってか絵?」

「えっ!?」

「絵っ!!」

「えぇっ!?」

「…」

「…え?」

「絵?ってか落書き?」

「ん?」

「ただの落書きじゃん」

「詩ぢゃよ」

「詩じゃない」

「詩ぢゃない?」

「詩じゃない」

「じゃ何ぢゃいな?」

「落書きじゃんコレ」

「落書きは詩じゃない?」

「詩じゃないでしょ」

「なぜに?」

「なぜって分かるでしょ」

「分からんぜよ!」

「いやいやいや」

「詩って何?」

「‥ちょっとココ見て」

「んん?」

「こうゆうのが詩でしょ」

「ふむふむ」

「アンタのと違うでしょ」

「どこが?」

「見りゃ分かるでしょ!」

「文字ぢゃないから?」

「う〜ん」

「ぢゃあさコレは?」

「ん?どれ?」

「コレぢゃよコレ」

「…これかぁ」

「これは詩?」

「うぅん‥」

「高級※プーン?」

「会話してるだけだしね」

「ぢゃあ…」

「§☆$“*@〒ッ!?」

「何?突然‥叫び?」

「…詩ぢゃよ」

「詩じゃない」

「うぅむ分からんの」

「あのさ」

「むん?」

「その叫びや落書きがさ」

「ふむ」

「詩だとしてもさ」

「うむ」

「どうやって載せんの?」

「むむぅ‥気合いとか?」

「アホか」

「アホぢゃい!」

「あ、そう」

「うん、そう」

「どっちでもいいや」

「アッシを見捨てる気?」

「不燃ゴミかな」

「…分別ゎするのね」

2005/11/21 (Mon)

[416] 二十面相の二十乗
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僕は言う

お前はどう思う

お前って誰
俺?
ちゃんと名前で呼べ

名前もお前も同じだ

違う

争ってばかりじゃ
話が進まない
いい加減気付きなさい

それでも時間は進む

黙れ

アンタも一緒じゃん
だからな

娯楽の為に書いている

先に言うな
そうだけど

確かに
全部
自分の為だな

そうかな

そうだ

でも自分て
この場合
誰を指すの

誰って

俺だ

いや私でしょ

お前は絶対違う

何で

認めたくない

ハァ?

俺であり
お前であり
私であり
君であり

つまり
ココに居る皆か

誰も
認められてないから
全員違うんじゃね

此処に居る
居ないに限らず

無視かよ

面白いね
私達って何で
こんな沢山居るの

娯楽の為な

一人じゃ耐えられない

寂しいから

寂しい

嬉しい

楽しい

死にたい

死ねば

お前ヒドイな

だから
お前って誰だよ

争ってばかりなら
全員
息の根止めてやる

生きたい

消えたい

ウゼェ

ある意味
存在が娯楽だよな

どうして
一つにはなれないの

恋愛の話か

SEXしてぇ

男として?
女として?

妄想してなさい

一つになると
私は消えるの?

怖い

消えたい

嫌だ
死にたくない

死にはしない

消えるのと
死ぬのは違う

一緒

違う

同じだ

消えたりしないですよ
心の中で
いつまでも生き続けます

今も心の中ですが

あっそ

表に出たい

そうだな

何を今更
君達が内に逃げたから
私が
産まれるハメになった

良かったじゃん

何人居ても
一つにはなれずに
増え続ける

まともな話し合いも
出来ないぐらいに

何だ

何が

さぁ

これはすべて
フィクションです
一人の人物が
作り上げ

だといいな

とんだ娯楽番組だ

誰も観ねェよ

見えないしね

でも



そして言葉だけが残る

2005/11/22 (Tue)

[417] 陽炎漂う鶴のよう
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ちらちら光る
湖面に君
屈折を
開けば
それは
ぺらぺらな僕

2005/11/23 (Wed)

[418] 一人
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産まれて一人
お家で一人
お外で一人
お風呂で一人
トイレで一人
公園で一人
遊園地で一人
幼稚園で一人
小学校で一人
行き道で一人
帰り道で一人
遠足で一人
教室で一人
校庭で一人
お祭りで一人
中学校で一人
お昼休みに一人
放課後で一人
部活で一人
修学旅行で一人
受験で一人
高校で一人
文化祭で一人
コンクールで一人
卒業式で一人
大学で一人
就職先で一人
飲み会で一人
カラオケで一人
友達と一人
恋人と一人
結婚式で一人
妻と一人
息子と一人
娘と一人
家族と一人
この街で一人
この国で一人
この星で一人
この世界で一人
何処でも一人
誰と居ても一人
死ぬまで一人
死んでも一人
生きて一人
いつも一人
一人じゃないから
一人になる
一人だから
一人になる
たった一人
一人だけの
僕は一人

2005/11/23 (Wed)

[419] 召喚
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煮え繰り返る腸(ハワワタ)
ヘソに栓をして
故意に忘れた
それでもいつか
爆発するんじゃないか
不明瞭に怯えてる
ホントは全然
忘れられないんだ
生まれた君が
熱くなった理由(ワケ)を

不意に
ハッとなったフリ
見るとお腹に
小さな穴が開いていた
背中を痛くなるまで
曲げて
穴の先を
恐る恐る覗く
怒り狂っていた
君の姿は無い
代わりに広がる
何もない景色に
目を奪われて
同時に
吸い込まれたのは
僕を侵していた欲望

希みの彩(イロ)を失い
モノクロになった視界
どうでもいいやと
吐き捨てた
それでも
離さなかった
話せなかった本心は
今も探している
蒸発させてしまった
君を求めて

誰の話でも構わない
虚構の世界に
入り込めば
映してくれる
見えなくなった
イロトリドリの景色を
この目に

人に見せるのが嫌で
内側に閉じ込めた
怒り狂う君
ウザくなって
消えてくれと
願ったのは僕なのに
ホッとしたのは束の間で
居なくなって
気付いたんだ
本性が無ければ
僕は人形と変わらない

彩られた物語の中
目映い光が射した
行間の向こう側にでも
潜んでいるんだろ
すぐ近くに
気配を感じる
隠れてないで
出てきてくれよ
今更
過ちを謝っても
遅いのか

進行と
同調(シンクロ)を
繰り返し
白と黒の間で
読んでいる
呼んでいる
喚んでいるんだ
君の名を



全てを燃やせ



そう聞こえたのは
天(ソラ)からだった
消えたんじゃなかった
思えば最初からずっと
此処に在った
それなのに
見えなかった
その理由(ワケ)は




燃やし尽くせ




身体の芯まで響く声で





目覚めよ





喚ばれたのは






カルマ






僕だった

2005/11/23 (Wed)
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