詩人:高級スプーン | [投票][編集] |
真似をしたら
殺されたも同然か
真実か否か
個性がないのが
個性ですって
仮面の下の
素顔の方が
仮面みたいって
言うな
頼まれもしないのに
俺は何してんだ
流行らないぜ
叩かれるだけなのに
忠告も無視して
人目に付く場所で
何を
何をやってんだ
だって
影響受けんなって
無理でしょ
神でしょ
真似るでしょ
非難GOGO
100%
俺は居ない
詩人:高級スプーン | [投票][編集] |
太陽は
素敵だね
ケーキに
手を伸ばす
食べたくて
スミレの花
けん玉
鉄砲
民の声
ステレオから聞こえる
毛虫の吐息
てんとう虫の羽音
棚から
スルメイカ
消しカス
天狗
田んぼで
素っ裸
蹴られた尻
照らす
太陽は
素敵だね
ケーキに
手を伸ばす
寝息すごい
らくだと
意気投合
ドクロが
オルガン弾いて
理科の授業中
明日
なぞなぞに挑戦
旅ガラス
歯磨き粉
翌日
味覚の問題
マラカス振って
舌
飛び出すな
さよなら
詩人:高級スプーン | [投票][編集] |
仕事に追われて
疲れて逃げ出して
目が覚めた
僕の夢は
こんなんだっけ
仕事に行かなきゃ
うなされて
不眠に悩まされ
疲れは取れず
蓄まる一方
見たくないもう
夢なんて
何を見てる
くだらない
子供じゃないんだ
欲しがるのをやめろ
これ以上望むなよ
なのに
捨てられない
まだ
手にした事もないのに
ココにある
僕の夢
詩人:高級スプーン | [投票][編集] |
やめて下さい
やめて下さい
やめて下さい
流れ弾に当たる前に
願い事叶えられるか
未開の地に
埋もれた金銀財宝
宇宙人の砂遊びの跡
やめられない
やめられない
押せないスイッチ
手元に沢山
リセットする必要もない
レベル上げてどうする
魔法は使えない
願いは届かない
気持ちは伝わらない
口に出しても叶わない
星に神に人に
願いを
願いを
願いを
詩人:高級スプーン | [投票][編集] |
嘘でも笑った方がええ
心の師匠が
そう言うてたから
無理して笑顔
作ってみたんや
鏡の中で笑う俺が居る
でもやっぱアカン
全然オモロクないわ
なぁ師匠
他にええネタ
ないんかいな
ポジティブやねん
嘘よねん
なんやねん
そのギャグ
そのポーズは
もうええわ
お先に寝させて貰うわ
明日は
早よ起きてどっか
イコカで行こか
ピタパにしよか
朝起きてトイレ行って
歯ァ磨いて髪セットして
服着替えて時計とか付けて
財布持ってケータイ持って
手ぶらノーブラで
さぁ出発や
駅までチャリこいで
電車乗って
新今宮で乗り換えて
環状線を攻めたるで
戦の前に腹ごしらえせな
鶴橋行って焼肉や
今日は豪勢に使ったる
アメ村に堀江に天王寺
キタへミナミへ
買いもんや
それから三角公園へ
たこ焼き食べて
一服しよか
ええ服色々あるけどや
なんか買う気がせえへん
なんも買わずに
一人水族館へ
一人博覧会へ
一人大阪城へ
夕方やしUSJのチケ
安なってるけど
さすがに一人じゃな
アポロで映画でも観るか
赤い観覧車
一人乗り込んで
楽しめる人はええけども
店員さんも俺が乗る前
微妙な笑顔やったし
そりゃ笑えんわ
俺も笑えへんわ
全部声に出てた
独り言言う寂しい男
やっぱ彼女欲しいな
トンネル抜けたら
展望台やで
カップルだらけ
空の上
夜の梅田を一人一望
俺は何をしてんのや
イルミネーション綺麗やな
人工的な光の下
人の欲望チカチカと
照らし照らされ壊されて
人によっては夢叶え
人によっては人殺し
汚い部分も空からやと
闇に紛れて見えへんな
神さんの目にはどう映る
俺は何を考えてんねや
笑い合い
愛語るカップル
釣られて笑った
独りの一人
嘘でも笑った方がええ
ほんまかいな
そうかいな
ちっとも笑えんけどな
ちょっとだけ分かったわ
なんで笑った方がええか
ポジティブやねん
嘘よねん
言ったら皆
凍り付きよった
やっぱアカンでこれ
どうしてくれんねん
お師匠さん
お後が宜しいようで
嘘よねん
ってアホ
ちゃいまんねん
パーでんねん
早よ帰ろ
詩人:高級スプーン | [投票][編集] |
始めから
選択の余地が無ければ
仮定の話もしなかった
アレヲコウシテイレバ
コレハアアナッタノニ
あらゆる場面から
身を引いた
カメラに映らないように
距離を取った
後になって
編集した映像を
明るいところで
少し離れた場所から
観ていたら
ふと
考えもしなかった
考えても仕方なかった
幸せな結末や
努力する過去
夢への実績
人を愛する気持ちが
どんなものか
考えることもなかったのに
観ていたら
ふと
考えてしまった
生まれ変わっても
もう一度
自分として
同じように
人生を歩みたい
そう思える人生を
望んでばかりの人生を
送って
送って
巻き戻して
リピードして
後悔したり
懺悔したり
あの場面で
泣いていたのは
後から観ていた
自分だったと
観ていたら
ふと
気付いてしまった
カットしていただけだ
自分を
あらゆる場面から
後から
あらゆる場面で
自分を
上手い具合に登場させて
美味しい思いをしたくて
頭にあった出来事を
本当にあった出来事に
実はそうだったって事に
出来ないと
観ていたから
ふと
気付いてしまった
観ていたら
ふと
考えてしまった
今この瞬間の僕には
今この瞬間の僕が
必要とするイマを
現在になってから
求めたって
どうにもならなくて
手に入らないなら
最初から要らないと
更に
考えてはいけないことを
考えなかったし
考えなかったら良かったと
更に
考えて
観なければ良かったと
それならもっと前に
停止ボタンを
押せば良かったと
観ていたら
ふと
停止ボタンを押せるのは
出来た映像を
観ていたら
ふと
考えていた
今この瞬間の僕だけだと
気付いた
あの場面の僕が
ふと
気付いても
考えたとしても
観ていないから
押せないから
観ていてももう
やり直せないから
やり直せないならと
観ていたら
ふと
詩人:高級スプーン | [投票][編集] |
遠い目をして
間近な君すら
見えていない
不安で解けない
扉に背を向けて
平気で居られる神経が
信じられないな
安全か
向こう側から
侵入者は来ないんだ
そうなんだ
安心なんてあるんだ
初耳だ
信じてるんだ
絶対なんだ
そうなんだ
忘れたんだ
怖くない時あるんだ
へぇ
そう
ふぅん
詩人:高級スプーン | [投票][編集] |
明かりを消した空の下
眠りの後にあるものを
寝る前に思考し不眠症
甘いインフェルノ
一体どうなってるの
目と鼻の先に
浮かぶ理想郷
数時間半程進んでも
変わらず目の前に
ぶら下がってる
月の裏側に不時着し
助けを待たずに進み出す
地球から見た時は
直径十数ミリだったのに
寒くて凍えて
今にも固まりそう
あと一回
もう一回
もう嫌だ
あと一回
耐えられない
絶えてしまうか
堪えてみようか
どうしたものか
最初の一歩から
網膜にこびりついて
離れなかった傑作も
視界に入らなくなった
異常事態に周章狼狽
緊急事態に疲労困憊
予期せずにバイバイ
手中に
胸中に
渦中に
焼酎を飲んだ
心中察してくれますか
そこで
やめるか
やめないか
選ぶ頭は頭にあるか
もしかしたら
始めから何も
あるいは
空の彼方にあるか
トリック暴けず
夜が明けて
答を開けたら
お早めに
振り返りやがれ
過去に何があったか
見てられない
これ以上はもう
振り返らない
嘘
振り向けない
夢は
夢を見る前だけに見る
大抵は余興みたいな
見せ物かどうか
偽物じゃないと言ってくれ
正体不明こそがリアル
蜃気楼の出口に利ある?
運も税も込みの実力で
何を手放し
何を手に入れる
高望みじゃないなら
掴めるのか
諦めたなら
さっさと店を出ろ
冷やかしなら帰れ
言われたら本当に
席を立つの
言われないと
やる気にもなれないの
言われなくても
分かってるなら
示してよ
記してよ
この先の展開を早く
見せてよ
そこで
やめるか
やめないのか
どちらを選ぶの
選ぶ権利あるの
予め
選ばれし者なの
そこで
止める
辞める
病める
やめないか
そこで
詩人:高級スプーン | [投票][編集] |
早熟な身体を露呈し
誰彼構わず語りかける
艶のあるコトバや
若さや危うさに
靡かない心
完全に乾いている
誰かの秘の内を晒した
告白本がズラリ
見える位置に並べるな
もういいよ
生きる意味も分からずに
日々の生活に疲れた若者が
さらりと死ぬフィクション
爽やかに呆気なく
青春を終わらせて
読み返せば
また始まって
何やってるの
もういいよ
感傷系の微温い音に
項垂れながら浸かって
抜けられない頭で呟くな
説得力に欠けるから
もういい
もういい
もういいから
次に行って
小さくて黒い
逆三角形の茂み
濡らした愛を舐める
飢えを満たすように
美味しさも感じずに没頭
獣の頃を想起させる
始めから汚れていた
無理に洗い流すうちに
忘れてしまい勘違い
新しく出来た染みを
見ては嘆き
ヒトは皆
真っ白な生き物でしたとか
後からなら
何とでも言えるよな
なら言うな
車に乗って
列車に乗って
猫になって
なんでもいいから
次に行って
目的も
地位も名誉も
意味もない
もういいから
次に行って
先に行って
いいから行って
行って
風にでも靡け