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高級スプーンの部屋


[152] 欠末
詩人:高級スプーン [投票][編集]

私は欠けている

生まれる前に転んだ傷

生まれてからついた傷

そういうものから

目を背けたり

直視したりするけれど

一度欠けた部分は

二度と戻らない

傷つかないように

覆い隠したり

わざと剥き出しにして

傷ついたりする

何をしているのだろうと

立ち止まっても

しばらくすると

また歩き出す

ぐるぐるぐるぐると

廻り続ける

私は欠けることが

好きなんだろう

本当に

好きなんだろうか

本当は

言葉を濁し

自分を汚さない

不意に呼ばれて

振り向いたら

また欠けた

2005/03/20 (Sun)

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