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高級スプーンの部屋


[153] 5−5=1
詩人:高級スプーン [投票][編集]

暴発しそうになった
獣が腰を抜かして倒れた
一重の左瞼が瞬きをしたら
眼球の奥に姿を消した

些細な事でケンカして
疲れて眠った
君の横顔を見て
首を絞めたくなった

悪いのは獣じゃない
歪んでいるのは僕だ

純粋を幽閉する五感を
全て殺したらどうなる

君が視えない
君が聞こえない
君を匂えない
君と話せない
君に触れられない
それでも
僕は感じるのか
どうなんだ!?

左の眼球を
ぶち破って
獣が出てくるのを
二重の右眼は
黙って見ているだけか
どうなんだ!?

全てを失って
残るのは
僕一匹だけだ!!

2005/03/22 (Tue)

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