詩人:高級スプーン | [投票][編集] |
花が咲く前に
枯れてしまった
僕の可能性
望みの丘に
夢の種を埋め
長年かけて
大事に育ててきたのに
いつしか成長しなくなり
投げ出してしまった
ほんの少し
よそ見していたら
枯れてしまった
たった一つの僕の夢
朽ちてしまった
まだやれる事は
沢山あったのに
諦めきれない
思いを込めて
どれだけ水を
やったって
もう元には戻らない
枯れない花はない
だからこそ精一杯
最後まで
目を離さずに
育ててあげなきゃ
何を今更
気付いたって
しょうがないだろう
いつまでも
ここに居ても
悔やむだけだから
行くか
帽子を深くかぶり
ポケットに
手を突っ込んで
その場から
立ち去ろうとした
すると
ポケットの中
何かが手に触れて
なんだろう
そっと取り出した
あぁこれは
そうだ
忘れていた
これは夢の種だ
思い出した
僕の可能性
まだこんなにも
眠っていた
君の夢は一つじゃない
枯れたなら
また育てればいい
前のとは少し違うけど
それでも
君がやりたいと
強く思えるなら
まだやれるなら
今度こそ
最後まで諦めないで
君だけの花を咲かせよう