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高級スプーンの部屋


[406] 誰も聴かない音楽会
詩人:高級スプーン [投票][得票][編集]

無意識に
息をするように
流れる音色に
耳を傾ける者の
居ない空間で

みんな笑っている
私は背中を向けて
ひとり黙々と対話する
音のない
背景の寂しさを
忘れて楽しんで
零れたのは
涙なんかじゃない

邪魔をしない
穏やかで優しい音
選び強く
強く奏でる
雰囲気を壊さないよう
ゆったりと滑らかに

私はピアノを弾いている

2005/11/17 (Thu)

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