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高級スプーンの部屋


[436] ヒナ
詩人:高級スプーン [投票][得票][編集]

子育てに飽きられて
温かいだけの庭に
放置されたまま
忘れられた
骨と皮だけのヒナ

食べる物には
困らない環境だから
幾ら食べても
何一つ身に付かない
言葉を知らない
ひ弱なケモノ

潜在的に
知識を欲す
飢えを凌ぎ
渇きに応えるには
一体どうすれば

虫の呼吸のように
囀る呻き
頭が弱すぎるから
空いてばかりいる
満たすには
やるしかない

羽のない前肢を広げ
闇雲にばたつかせ
白い柵に向かって
走りだす
ヒナは自分すら
よく分かっていない

2005/12/07 (Wed)

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