ふと我に返ると、
彼女が割れていた。
理解不能の展開に
俺の神経は
鈍い音を立てて切れた
誰がやったんだ?
俺がやったんだ!
バラバラになって
無残な姿を晒す
彼女を見て
俺の目は燃えた
拒んだ手を
放さないから言った
「俺は独りだ」
自己完結と自己満足が
溜まって積もって
その重みに
耐え切れず
粉々に割れた彼女
取り返しのつかない
不測の事態に
混乱する俺は
床に散らばった
彼女の破片を拾い集めた
握りしめたら
俺の手は燃えた
ふと我に返ると、
彼女は消えていた。
「俺は独りだ」
2004/12/09 (Thu)