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孤 花の部屋


[162] 旅と絵
詩人:孤 花 [投票][編集]

僕は僕の為に描く

想いのひとつひとつを綴っては

切り開きにくい明日へ繋げて

一日一日を

確かめていくんだ


もの事には

本当の終わりなどないから

君も実のところ

あまり遠く離れていない場所に居る

分かってるんだ



笑い話にしようとすれば可能な話

終わりある悲しい物語にするのも可能な話


滑稽で美しくて

でも全ては

限りある僕の中で起こりえる限りのことで


きっと

この世にある限りは

そんなにずば抜けた世界は広がらない


それでもこんなに悩むんだ

彼方を想って涙を流しながら


どんなに闇を重ねてみても

時は憎らしい程正確に流れて

そして僕は

今を感じられなくなる


僕は絵を

描き溜めていく

曖昧色の

僕の毎日を



強くて消えない何かを

僕の中に築けることを

想いながら

2008/05/14 (Wed)

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