詩人:めろでぃ | [投票][編集] |
初めてなの
こんなに切ない恋は
あなたの左手の薬指
その誓いのリングが
アタシの心を締め付けてる
年の差なんて関係ない
あなたがアタシを子供扱いする
その一言一言が
アタシとあなたの距離を縮めてくれない
それなのに
どうしてあのとき
キスしたの?
そしてそのあと
どうして笑ってくれたの?
あの瞬間だけが
アタシの心から
離れてくれない
あなたを好きになって
走り出してしまった
止まらないよ
この想い
受け止めてはくれませんか
ねえ
愛してはいけない人
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またあしたと言って
家までの約1時間
愛の言葉と切ない想いを
お互い文字にして
送りあう私たち
電話なんて
最近し始めたから
電波越しのあなたの声が
妙に新鮮で
余計なほどにときめくこの心
パパと呼ぶ幼い声に
パリンと音をたてて
夢から覚めていく
私の知らないあなたが
ありすぎて
夢の破片が
ズキズキと私を刺して
傷口から涙が溢れていく
電話なんかキライ
メールで充分だわ
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アタシ色に染めたいから
男と会うときは
香水をつけてた
全身に纏って
白い海で絡みついて
快楽で溺れさせてあげる
でも
アナタだけは違う
染めてはいけない
染まらないから
見つかっちゃいけない
かくれんぼ
10数えても
目を開けないで
アタシの香り
持ち帰らないで
次がなくなってしまうから
女の勘ってスゴいのよ
アタシも女だから分かるのよ
アナタを縛りつけてる
その左手の指切り落として
くわえてあげる
帰りたくない
帰らないで
言えないけれど
最後の口づけで
悟っていたでしょう
それでもアナタは
ドアを開ける
鏡で髪を整えて
なかったことのように
いつもの場所のドアを開ける
着いたら連絡してねって
アタシには言うけれど
アナタは着いたら
連絡しないのよね
連絡がないのは
着いた証拠
壊せないものほど
壊したくなる
手に入らないものほど
欲しくなる
昔からそうなの
アタシったら
無い物ねだり
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仕事のことで
アナタの前で泣いてしまったけど
アナタのことでは
アナタの前で泣かない
アナタはアタシが家に着くと
安心するけど
アナタが家に着くと
不安になる
アナタが子供と遊んでるとき
アタシはアナタを想って泣いてるの
分かってる
泣いてアナタが来てくれるのなら
いくらでも泣くけれど
分かってる
泣いたってアナタは
来てくれないこと
それでもアタシは
アナタを想って泣いてしまうの
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私の憧れの大きなワゴン車に
乗っているアナタ
いつかその車で
遠くまで遊びに行きたいねって
2人でいつも話してるよね
でも絶対無理だよね
っていう私に
いつかそんな日くるさ
って微笑むアナタ
うそつき
絶対そんな日こないんだから
アナタの車にのったら
みるみるうちに
ぼろが出てくでしょう
そうして
奥さんに見つかっちゃって
私たちの関係もおしまい
家族と私
アナタが選ぶのが
どちらかわかっているから
結末のわかっている恋だから
わざと見ないフリ
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遊びじゃないよ
なんて
信じられるわけないじゃない
あったかいごはんと
かわいい子供たちに囲まれて
あんなに幸せそうなのに
遊んでる余裕
あるわけないじゃない
好きだよって言葉は
信じられるけど
愛してるなんて言葉は
信じられない
遊びだって思ってないと
ハマっちゃうでしょ
ハマっちゃうと
おしまいにするとき
ツラくなっちゃうでしょ
遊びだって
ツラいのにさ
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いとおしそうに
あたしの髪を撫でる
アナタの手に
いつも光っていた
指環がなかった
そういえば
この前バイバイするとき
あたしが言ったっけね
あたしのこと
抱くときだけは
指環はずしてって
ワガママだって
思われるかなって
不安だったけど
言って良かったのかな
その方が
抱かれているときだけは
アナタがあたしだけの
あたしみたいに思えるから
そんなのただの
現実逃避でしかないんだけれど
2人っきりのときだけは
アナタを独り占めしていたい
帰ってしまったら
あたしだけのアナタじゃ
なくなってしまうから
誰も知らない
アナタを知ってるけど
帰ってしまったら
アナタはあたしの知らない
パパの顔になってしまうから
抱くときだけは
指環はずしてね
帰るときは
指環はめるの
忘れないでね
奥さんに怪しまれちゃうからね
捨ててしまいたい
その指環
だけど
その指環をはめさせる
次も会いたいから
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わかっているんだけど
わかっているからこそ
辛かったりする
見えているからこそ
苦しかったりする
悲しいとか
今更そんなの思わない
好きになったときから
悲しさを知っていたから
好きになってはいけないって
何度も言い聞かせて
それでも最後に
そのトビラ開けたのは
アナタの方じゃない
一番見られてはいけない場所で
一番見られちゃいけないことを
いつでも止まれるように
徐行で走ってたあたしに
ブレーキ破壊して
あたしの足の上から
アクセル踏み込んだアナタ
ナビも一時停止も赤信号も
全部無視して
目的地まで最速で
今までの回り道
取り戻すかのように
ねえちょっと
ルートから外れてるよ
ふたりで座った運転席
BGMにMissing
どこに向かってるのかわからない
もしかしたら
どこにも向かってないのかも
走っても走っても
たどり着かないのは
たどり着く場所がないから
壊れるまで走り続ける
あたしが
幸せになりたいと言えば
終わるのでしょうか
あたしの幸せは
あたたかい家庭のママになること
そう
だからアナタには
あたしを幸せにできないわ
このまま行き止まりに
突っ込んで
終わらせましょうか
いいえ
まだ終われません
だってここは環状線
まだまだ
走り続けます
まだ乗ったばかりだから
回って回って
バターになっちゃうまで
あたしを溶かして
アナタの指で
言葉で唇で吐息で鼓動で
視線で心で愛で
帰らないで
そのもうひとつの
指環の元へ…