詩人:四季の旅人(畦道) | [投票][編集] |
時間
人間は不思議である
いや!
私だけかも知れない
愛しあい
心を交えても
暫らく遭わないでいると
忘れてくるこの感覚
なぜ?
こうなるの
いつも時間の空白を考えるけど
分からない
答えがでない
互いに交わした言葉が
毎日から週一になっても
寂しい
遭いたい
その感情が湧いてこない
この違い
男と女の温度差
価値観の違い。
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水仙
時雨空
霙降るなかで
いま
一株の水仙が
白無垢の花をつけている
花びらは羽二重のように美しく
清楚で質素
花から匂う
擽る香り
恋する女の香り
花のなかを歩けば
何時の間にか
水仙の群落に
抱きしめられている
私がいる。
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蒲公英
私は蒲公英
野辺の花
色も綺麗だし鮮やか
暖かい幸せ色で
あなたの心の中を
レモンイエローでいっぱいにしてあげるのに
話かけても
見てもくれない
街のなかで
一番先に
春を知らせているのに
誰も無関心
小さくて愛くるしい
可愛い花なのに
誰も
手に取り飾ってくれない
一輪に挿して
見つめてごらん
優しいレモンイエローで
部屋の中
いっぱいになるから。
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空は
深い悲しみの灰色
重く低く垂れ込めた雲から
降り続く雨は
怒り
号泣
別れの涙
でもこれがないと
生きていけない命の水
汚れ
汚染
人が汚している
水
澄んで見えるのは表面だけで
人の心に似ている
汚された雨が
悲しみに嘆いている
破壊
氾濫
森の樹を切るために
道を伸ばし
沢を埋め
流れを止められ
森に降る雨が
行き場を失って怒り狂いながら
土石流となって
破壊しながら
海を求めて下る。
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ハス
私はハス
この湖の住人
仲間が住んでいる有名な所では琵琶湖
でも彼らとは姓が違う
従兄弟かな
いま住んでいる所は有名だよ
でも空き家が多くて
仲間は
もう住んでいない
いま
住んでいるのは私だけ
最後の住人
老いた体を
湖底深く沈めていくところ
もう泳ぐことも
美しい姿をみせて
川を遡上する事もない
廃村の誕生
私の仲間が住まない湖と川に
未練はないし
既に私は
墓石の湖に刻まれた
滅亡者だから。
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南天
冬の街で
南天の赤い実が
旬の一粒を
一枝に実らせている
それは
綺麗な一粒のベリー
美味しそう
思わず
手に捕って
口に含むと
固くて苦い味がして
不味い
思わず吐いてしまう
見た目は美味しそうなのに
意外と不味い味に
驚かされる
旬の一品。
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生きている
嬉しいとても嬉しい
友人がいて
家族がいて
愛する人がいる
いつも回りの人に支えられ
いつも
元気を貰っている
哀しい
悔しい
この感情と想いを
いつも受け止めて
優しく包んでくれる人がいる
私・・・
生きている
生かされている
嬉しい
今日は
支えてくれた人達と自然に
ありがとう言える
素直な
自分でありたい。
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さあ拗ねていないで
あの人を
お祝いしよう
確かに私は信じていないし
あの人の誕生日なんて関係ないしね
でも
この日くらい
素直になって
大切な人に
おめでとう言って
心贈ろう
忘れていたこと素直に詫びて
今日は言葉話そう
いつもは言えない分
大きな声で
ごめん
今まで愛してくれてありがとう
でもやはり
あなたが好きです
叫ぼう
贈ろう
素直になって。
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冬
遅い夜明け
光が靄から
解放されて明るくなる
窓が
トントン
叩かれて
目が覚める
射し込む
明かりに
誘われて外に出る
名残が
ゆれている
悪戯しているのは
冬の風
触る風が
冷たい
寒さが凍みる風だ
思わず
ブルブル
身震いして
寒
そう思う。
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別離
愛し合い
共に楽しい時を過ごした人とは違う
もうひとつの別れ
心が痛み
涙が止まらない
悲しい別れ
生きている限り
時の彼方から
いずれ
誰にも訪れる
独りでの旅たち
分かっていても
心で理解していても
突然
愛する人が忽然と消えると戸惑う
残る面影
残像
もう
話せない苛立ち
後悔の念
あなたが去って分かる
悲しい現実
存在感の重み
大切さ
このときあじあう
己の愚かさ
いま
あなたの前で
独り
泣きじゃくる。