詩人:神原良 | [投票][編集] |
マニフェスト・孤独
ひとりに飽きたら
漫画を読もう
オオシマ・ユミコなんて最高
死が 光ってる
これは少女の遺書ではなく
僕は 男
職業は テロリスト
二人 殺した
本当は三人 だったけれど
最初に殺したのは父 だったので
彼は 赦してくれると思う
彼だけは きっと
切り捨て 切り捨て ここまで来た
ごらん 僕のいまの左手
指が五本しかない
以前は六本 あったのだけれど
目覚めた朝
世界は 畸形だった …いや
世界ではなく 僕が 畸形だった
(世界ハ少シモ畸形デハナカッタ)
女というやさしい性器を持つ鳥の種族と
この十年 僕は 暮らしてきた
ある時は 軽やかな狂気を装い
ある時は 装う必要もなく
三月の窓――
爽やかな雨が降りつけ
降下する鳩を 僕は
受け止める何の手立ても知らない
救済
と 唯それだけ書いたら
涙があふれて
もう 何も 書けない
降り続く 雨
降下する 鳩
現在 おまえは こんなにもひとりで
雨の舗道に 落下していくのか?!