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里雨夜の部屋


[276] 温もり
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さっきまで
僕の腕の中にあった
君の横顔


今は温もりさえ消えてしまった



しかたのないことなのは
分かってる

帰る家が
今はお互い違う場所なんだ


でも
さみしくて寂しく淋しくて

本当は帰る君に縋りたかった


゛行かないで゛

そう言ってしまいたかった



君が好きだから
君を困らせたくないから
君に嫌われたくないから

言葉を飲み込んだ


ただ
涙を流すのは赦しておくれ


言葉を飲み込んで
押し出された想いの結晶が
零れることを赦しておくれ

2011/05/09 (Mon)

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