詩人:高級スプーンあと何年 | [投票][編集] |
清濁合わせ呑むのは
さぞ不味かろう
ましてや
他人が犯した過ち
自分の業のように
飲み干すのは何でだ?
誰にも見放された俺を
見据える両眼に宿る光
茨の道より険しい針の筵を
傷つきながらも避けずに
進んだ覚悟が見える光
そこからどうやって逃れようか
考える思考さえ放棄した
人間をやめた何者かに
あたたかいミルクを一杯
その温もりを啜るのは
さぞ美味しかろう
堪える涙を零さなければ
[前頁] [高級スプーンあと何年の部屋] [次頁]
- 詩人の部屋 -