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亜子の部屋


[26] こだまする
詩人:亜子 [投票][得票][編集]

僕は守られていると
本能にしがみつく
欲望が云う

僕は歩かされていると
現実を迷う
歩幅が云う

その真ん中
掌の懐中時計のネジを
きにして回し続ける日々に
時折カチリと大きく響く
鼓動の一音を聞き
時を知る

その真ん中
新芽を揺さぶって
灰色のアスファルトの昏迷を洗う
雪解けの一音を聞き
春を知る

増えていく旋律は
遠のくばかりに
こだまする




2007/01/26 (Fri)

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