どこからか流れる血が瀑布を通り水玉重なり鮮やかに透ける世界裏切りのない色は無重力の自由を念い樹となり花となり雲となりにのこしても見届けずもうおちる飛沫の余韻をせめて響かせて凍らない流れに還ればまた姿形忘れて一条の河それでも濡れた指が紆余曲折の腕を昇る
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