詩人:No-Name Doll | [投票][編集] |
しんと静まり返る街…
今宵は聖夜
私は窓から家を覗く
寄り添う家族…恋人…
私は一人
孤独な聖夜
体に刺さるように冷たい雪が降る
寒い寒い雪が降る
孤独−…
でもいい
孤独にもなれた
聖夜は一人廃教会に忍び込んで祈りを捧げるの
『貴方と巡り会えますように』
ってね
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胸に刺さる銀の剣
一雫の涙
流れる血
私の苦の表情
貴方の妖笑い
私の最後
私が望む死
貴方の望む他虐
涙流す私を貴方は抱き寄せ
更に深く深く剣を突き立て
薄れゆく意識の中で
私は口を動かそうとするけれど
もう、喋れない
もう
本当に最後
貴方は私の耳元で囁く
何よりも深い傷跡
『愛してる』とー…
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その毒は優しく甘い…
「私はあなたが好きだよ」
「私があなたを支えてあげるから」
優しさという名の毒…
それに私は依存してしまう…
それはじんわり体に染み付いて
いつしかそれ欲しさに自分が自分で居られなくなる
なんて恐ろしい毒
でも
もう遅いか
私は十分その毒に侵されてるんだカラ
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どうかどうか
あの人が涙を流しませんように
死という誘惑に負けませんように
いつも…いつでも
笑っていますように
なんて願うけど
あの人を不幸にしたのも
死を選ばせようとしたのも
笑顔を消したのも
私…
貴方が幸せになるまで
私は罪を背負いませう
貴方を傷付けたから
痛みを共有しませう
だから…私を再び側に置いてはくれませんか?
今度は貴方が私を傷付けて…それでもいいから
側に置いてはくれませんか?
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湖に写る月を見ていた
どうしても
どうしても
触れたくて
一生懸命手を伸ばす
でも触れようとすれば
月は歪み
形を変えてしまう
それでも触れてみたい
一生懸命手を伸ばす
『オ願イ…触レサセテ…』
何時しか私は溺れていた
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蜻蛉…
たった3日しか生きる事を赦されない…
口なんか無くて、お腹の中には空気しか入っていない…
ねぇ…
貴方は何の為に産まれてきたの?…
悲しむ為?
自分の生を悔やむため?
とても儚い人生
でも…
私はそんな蜻蛉が羨ましい…
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私は…弱いでしょう?
脆いでしょう?
醜いでしょう?…
もう…悲しくて…哀しくて…弱い自分が嫌い嫌い大嫌い…
だから…問い掛ける…
誰に?…
そんなの私にも分からない…
何度でも何度でも…
私の存在意味が解るまで…私が私自身になれるまで…
『ワタシノイキルイミヲオシエテ…』
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キレイ…きれい…綺麗…
こんな醜い体になんでこんなに綺麗な物が流れてるの?
白い肌に一筋の紅い線
鉄の匂い…
薔薇のような深い紅
そのどれもが私を惚れ惚れさせる
もっと…もっと…
みたい…ミタイ…見たい…
ねぇ…
貴方の体にも流れてるの?
見たい…見せて?
醜い体にナガレル
一筋の鮮血を…
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私ハダァレ…?
空ニ問イカケ、地ニ問イカケ
ソレデモ誰モ答エテクレナイ…
私ハ何処?…
周リヲ見回シタッテ、地図広ゲタッテ
私ハミツカラナイ…
ネェ…
私ノ存在意味ハナァニ?
誰ニ聞イテモミンナ泣クダケ
誰カ誰カ私ヲ見ツケテ
意味ノナイ同情ナンカ要ラナイカラ…
誰カ教エテ…
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私は人形
私は人間になりたい
人間はいい
生まれた時から
みんな違う
苦しい時は涙を流せて
嬉しい時は笑えて
人を愛する事が出来る
心がある
人を愛し、人を思い、人を敬う心があるのだから
愛を受け幸福を感じる人がいるのだから
だから私は
人間になりたい