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無人の部屋


[14] 傷を思い出す闇夜
詩人:無人 [投票][編集]

僕はどこまでも墜ちていくだろう
闇の中をどこまでも
墜ちていく闇の隙間に見える
あの日が最後になった
泣き疲れた君の顔

僕が受けた傷よりも
君が受けた傷の方が何倍もある
あれから一年が流れた

僕はどこまでも墜ちていくだろう
暗闇を睨みながら
幸せな歌は心の汚泥を掻き混ぜてしまう
もう元には戻せない

山に囲まれた小さな街で君は生きてる
新しい生活
新しい恋
幸せに過ごして欲しい

僕ものうのうと生きてる
耳を塞ぎたくなる日が増えていくよ
幸せな笑顔を見ると
暗闇が全身から吹き出そうになるよ
たまに自分がどこに行くのかわからなくなるよ

僕はどこまでも墜ちていくだろう
闇の中は過去が渦巻いて頭が痛くなる
過去が浮上し目の前に現れると
何も手につかなくなる
頭を振っても傷をつけても中々消えないんだ


君は少しでも元気に生活できていますか
僕を思い出す時はありますか?
僕は時々貴女を思い出して胸が軋みます
ごめんなさい

ごめんなさい

2011/07/11 (Mon)

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