詩人:アサスケ | [投票][編集] |
ボーダー柄のシャツと
ワンウォッシュのデニムがよく似合う
あの子の虜になった僕は
毎日心がバタバタ騒がしい
いつも僕の前を
ひらりひらりと駆けていく
手をつなぎたいのにあと少しが届かない
いつだって前を向いて
ワクワクを探しているから
見えるのはつむじだけ
もどかしい夏の午後
赤いカーディガンと
チェックのスカートがよく似合う
あの子と微笑みあうようになった僕は
毎晩明日が楽しみでしかたない
いつも僕の少し後ろで
ぱたんぱたんと歩いてる
手を差し出せば伸びてくる小さな手
お気に入りの本を隣で読む時に
よく見える長いまつげが
愛おしい秋の公園
詩人:アサスケ | [投票][編集] |
今日はいいお天気だから
君と手をつないで
線路沿いを散歩しよう
青空に向かって走るような
銀色の電車を見に行こう
出会った日のこと
昨日のこと
これからの二人のこと
時間はたくさんあるよ
いっぱい話そう
君は時々不機嫌になるけど
歌を歌えばほら
笑顔に元どおり
少し小さい手を握って
少し小さい歩幅に合わせて
どこまでも一緒に歩こう
君が眠くなるまで
詩人:アサスケ | [投票][編集] |
あたたかい場所から
たった一人
暗い道を抜けて
こわい思いをしながら
あなたは会いにきてくれたんだね
今は少し戸惑うかもしれないけど
これからはここが
あたたかい場所になるよう
守っていくよ
私を選んでくれたあなたのために
詩人:アサスケ | [投票][編集] |
夏の出口の匂いがする真夜中
いつものように君と手をつないで歩いた
もうすぐってわかってるけど
まだこうしていたいから
わざと迷子になったんだ
時間も言葉も
距離も優しさも
一緒にいたのに
なにもかもが
足りなかったね
僕らには
冷たくなってしまった風は
もう味方じゃないから
そっちじゃないとささやくけど
気づかないふりして
振り向かないで
あともう少しだけ
優しい蛍達とさまよっていよう
君が泣き止むまで
最後の笑顔が見れるまで
詩人:アサスケ | [投票][編集] |
あなたと会えなくなって
何もかも手からこぼれ落ちた気がしていたけど
大丈夫
悲しいと感じる気持ちがある
泣き叫ぶ声がある
乗り越えようとする思いがある
私がいると
ずっとそばにいると
ひとりじゃないと言ってくれる人がいる
明日から差す朝日が見える
愛しい花が命を燃やしている
まだ私には
希望を持つ心がある
大丈夫
全てが無くなったわけじゃない
全てが終わったわけじゃない
詩人:アサスケ | [投票][編集] |
ダークブルーの手帳に似合うかな
さっき偶然見つけたんだ
ロケット型のボールペン
これを使えば憂鬱な予定も
流星みたいにとんでくよ
キラキラ星のシールも買って
待ち遠しい記念日にきらめかせよう
ポストイットはまん丸イエローで
月のように輝かせて
君との大切な約束忘れないように
家に帰ったら
地球儀の横に全部並べよう
それを見た君はきっと
太陽みたいに笑うんだろうね
詩人:アサスケ | [投票][編集] |
私の胸の奥のドア
ずっとあけるつもりはなかったのに
よりにもよってどうして
あなたが鍵を拾ってしまったの
二人で一緒にあけたの
一緒に中に入ったの
真っ暗闇で
誰もいなくて
甘ったるくて温かいの
天使は笑ってくれないけど
天国みたいに気持ちよくて
くせになる
抜け出せなくなる
だけど
どこにも窓はなくて
息苦しいの
あなたと私二人だけ
でも
顔が見えないの
それでもかまわないと
あなたに触れるたび
誰かの涙が降ってくるの
私知ってるの
あなたが少しだけ
ドアをあけてきたこと
あなたと私二人だけ
他に何もない部屋
それでじゅうぶんなのに
あなたは今日も
この部屋を出ていく
私はやっぱり
鍵を返してと言えなかったの
詩人:アサスケ | [投票][編集] |
手をとれば
こんなに近くて
こんなにキレイ
でもきまぐれに君は
からまる指ほどいて
見えないところに消えていく
今夜は月がキレイだよ
誰とだっていい
君も見てるといいな
鐘が鳴って踊り疲れたら
またこの手をとってくれますか
君の好きな曲は
朝までかけておくから
詩人:アサスケ | [投票][編集] |
それはきっと
最初から叶わない約束だったのに
なんだかそれに守られている気になって
あの約束があるから大丈夫だと自分に言い聞かせて
だからいつまでも
約束は果たされないことを受け入れられなくて
その日が過ぎても
いつかいつかと待ち続けて
約束なんて絶対ではないのに
人はそうやって約束に縛りつけられる
自由を奪う
悲しい魔法
それはきっと
ゆびきりをした時から始まっていたのに
詩人:アサスケ | [投票][編集] |
あの日についたキズが
呪いのように離れない
痕なんていくらでも残っていいから
この痛みをどこかに連れてって
ただただ前へこの道を
歩いて行きたい
走り出したい
だからそんなに
ひっぱらないで
邪魔しないで
そうしてベッドにもぐりこむ毎日だったけど
置いていけるかは結局
自分次第
振り払えるかも結局
自分次第
踏み出せ
踏み出せ
その一歩を
毛布を払いのけたら
自分で自分のネジを巻け
戦ってついたキズは
きっと痛くない