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タキシード詩者の部屋


[121] 嫌いじゃない
詩人:タキシード詩者 [投票][得票][編集]

好みがはっきりしない、と
きみは愚痴をこぼすけれど、

嫌いじゃない。

僕がそう言うようになったのは
きみのせいなんだよ。

青が好きと答えれば
きみの持ち物は空色になるし、
鶏肉が好きと伝えてから、
食卓には一週間鶏肉料理が並んだ。
柴犬が好きだったのは、
本当に僕だったのかなぁ。

きみが僕を知ろうと頑張るほどに
僕ははぐらかすのが得意になるんだ。
きみが唇を尖らすたびに、
僕はホッとしているんだ。

僕の好みなんて聞かなくて良いよ。
あのヘンテコな緑のキャラクターを、
可愛いと言っているきみでいいんだよ。

好き は
いいね に変わり、
気がつけば、
嫌いじゃないよ って。

それなのに
きみの事は、
・・さ、
不思議と変わらないね。

2012/12/08 (Sat)

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