詩人:タキシード詩者 | [投票][編集] |
誰か一人でも僕の存在に気付いてはくれないだろうか?
僕は僕として、ずっとここにいるのにまるで透明人間のよう。
誰にも僕が見えないかのようだ。
僕は否定された人間だから、君に想いを伝えることすらできないよ。
君のことが好きで好きで好きで好きでたまらないのに、それはこの口から発せられることはない。
もし、僕が僕の気持ちを君に伝えたら君はどんな顔をするだろう?
否定?
蔑み?
それとも理解できないと全てを拒絶する?
この気持ちは紛れもない本当の気持ち。
もし君と愛し合えるなら、僕は君に優しくキスをしよう。
何も心配ないと、君を包み込む。
絶対に君を傷つけることがないように、君の盾になる。
しかし、君に選ばれる確率は二分の一ですらない。
それこそ幻かもしれない。
泣いても叫んでも、僕は選定される立場にしかないのだ。
僕はまた、奥に押し込められ、出てこないように頑丈に蓋をされる。
身動きもできず、僕はずっと君の夢ばかりを見る。
僕はエゴの固まり。
誰をのことをも傷つけることしかできないのかもしれない。
君を守りたいだけなのに…
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