皮を剥いで肉を削ぎ骨を砕いたその内側に本当の自分は居るのだろうか。向い合いたい物ばかり在るわけないよと知っていて向い合えない物なのに絶対在るよと言っていて向い合いたいはずだから在ってほしいと願ってる。繭で包まれていて繭の中でしかいられなくて繭と同化しそうな繭の中身。一本一本紐解いて小さくなったその中に本当の自分は要るのだろうか。
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