詩人:猫の影 | [投票][編集] |
だめだ…もう
なんだ…これは
あぁそうか…いやでも
ひょっとして…いやちがう
なんだ…これは…
苦しくて
興味もなくて
楽しくない
空は青い
うっとうしいくらい
鳥がさえずる
うるさくてしかたない
笑えるぐらい体が虚しい
でもなぜだか笑えない
あぁ流浪の民のように神を信じられたら
どんなにか楽だろうか
あぁ愚か過ぎる民のように黒を白と思えたら
どんなにか生きやすいだろう
あれもそれもこれもどれも
嘘に見える
虚に見える
なにもかもを疑ってしまう
僕が何なのかさえわからなくなる
もう…疲れてしまった
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ユメヲミタ
君が僕に微笑んだ
ユメヲミタ
君は僕の隣にいた
ユメヲミタ
kissをした
君と長いkissをした
ユメヲミタ
僕が君の手を握った
ユメヲミタ
僕は君の隣にいた
ユメヲミタ
kissをした
君と長いkissをした
モウユメデシカナイ
君との日々は
暖かくて
針のように鋭くて
僕を捉えて放さない
キミノイナイ
ユメデハナイ
この日々を
僕は…
僕は…
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醜悪で脆弱な「僕」という真実がはみ出しそうで
恐ろしい
劣等感と優越感の仮面を代わる代わる付け替えて
謙遜と侮蔑が混ざり合った言葉を吐く
「僕」という真実が零れ出しそうで
ひどく恐ろしくて
君の笑顔から
君の優しさから
目を背けてしまう
背徳と罪悪の海に
身を浸してしまう
僕は弱いまま
醜いまま
何一つ変わっちゃいない
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あー僕を
僕を見てください
そして
あー何か言って下さい
あー何か、何か、何か
僕はここにいますか
ねぇ何か言って下さい
何か、何か、何か
僕に安らぎを
僕に安穏を
誰だっていいんです
誰だって、誰だって…
僕以外の誰かに僕を
僕を見て欲しいんです
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逃げ道のない暗闇の中で
ただ手探りで
逃げ惑うだけで
ただそれだけで何もできない
やめとけばいいのに声高らかに名乗り出る
やめとけばよかったとぽつりとこぼす
自分の撒いた種に食い尽くされる
気付けば闇に埋もれている
逃げ道のない暗闇の中で
ただ手探りで
逃げ惑うだけで
ただそれだけで何もできない
僕にはもう……
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そこにあったはずのあれは
どういうわけかそこにはない
おぼろげな過去をひきずりだして
眠りこんでた記憶をたたきおこしても
どうしてだろう、どこにも見当たらない
あったはずなのにそこにはなくて
いくらさがしても見つかんなくて
諦めたって独り言
だけどそれでも気になるさがしもの
そこにあったはずのあれは
いつのまにかにそこにはなくて
もういいやなんて思ってみるけど
結局またさがしはじめる僕がいる
だってそう、あれがなけりゃあはじまんないんだ
いつでもそこにあるなんてもう思わないから出てきてよ
これからはちゃんと場所を決めて大事にするから
これからはもっと大切にするから
だからお願い、僕の元へ
僕の所へ帰って来てよ
忘れた頃に、なんて困るんだ
忘れることが、きっと僕にはできないから
だからお願い、僕の元へ
僕の所へ帰って来てよ
僕の大事なさがしもの
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言えない自分が拡がる感覚
醜い顔を伏せて隠匿
自分の中の正当性
社会の中では不透明
道徳は紙細工
慟哭は消えていく
脳がピリピリ痛むのは
何かが僕からはがれているからか
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僕はいつも逃げてばかり
逃げて逃げて逃げてばかり
あああああぁぁぁ…
耳が定まらない
視点が定まらない
自分の殻に引きこもり
自分の存在を滲ませる
そしてそのまま消えてしまいたい
輪郭があることが恐ろしく
まなざしに怯えて逃げ惑う
隠れる場所がないのは知っている
逃げおおせるわけもないのも知っている
ただ、そのリアルから
ただ…このリアルから
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ふと顔あげて気付いたことは
降り始めた雨と
一人の僕
道行く人の会話は途切れ
耳鳴りに似たノイズが混ざる
一度忘れたものは
あぁなんだかうまく思い出せなくて
心の中をいくら探して
記憶の糸をいくらたどったって…
途方もない水の底
君の声は見当たらないよ
君の声が見当たらないんだ
ふと立ち上がって気付いたことは
沈んだ太陽
なくしたバイクキー
視界を揺らす雨粒が
君との思い出 君の声
君の温もり なにもかも
ぼんやりしたものにかえていく
幸福な思い出は
あぁいつもうまく思い出せなくて
心の中をいくら探して
記憶の糸をいくらたどったって…
薄暗い水の底
君の笑顔が聞こえないよ
君の笑顔は聞こえないんだ
一度忘れたものは
あぁなんだかうまく思い出せなくて
心の中をいくら探して
記憶の糸をいくらたどったって…
途方もない水の底
君の声は見当たらないよ
君の声が見当たらないんだ
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風に流れていくのもいい
波にゆられて行くのもいいさ
やさしいやさしい風の中
今日もみんなは知らん顔
やさしいやさしい波の上
今日もみんなは知らん顔
妙に生温いウソの中
今日もみんなは知らん顔