ホーム > 詩人の部屋 > 猫の影の部屋 > 新着順表示

猫の影の部屋  〜 新着順表示 〜


[377] 恋毒。
詩人:猫の影 [投票][編集]

君の笑顔はどうやら僕の体に良くはない

見るたび息が切れ

見るたびに体温が上昇する



まっさかさま頭から

君の笑顔にたたきつけられて

理性の抑制などとうに見失った



見るたび体温は上昇し

見るたび息が切れるのさ

どうやら君の笑顔は僕の体に良くはない

2007/04/24 (Tue)

[376] 視力。
詩人:猫の影 [投票][編集]

あぁ 僕の視力の低下につれて

僕の世界はぼやけていく


子供のころにははっきり見えたであろうあの世界を

今はレンズを通してでしか見ることはできない


あぁ僕は年をとるにつれ

この滲んだ世界すらも見えなくなるのだろう

小さな真実など到底見えなくなるのだろう

2007/04/24 (Tue)

[375] 蛍光灯。
詩人:猫の影 [投票][編集]

君の心の部屋の奥

夜が訪れるその時に

君の部屋を 照らせるようにと


いつでも僕はそばにいる

いつも君のそばにいる

2007/04/24 (Tue)

[374] 汚れた自画像。
詩人:猫の影 [投票][編集]

何かになりたかった子どものころの

未来の自分はどんなだったろう

もう忘れてしまった


気付かぬ間に僕の背中の白い翼は

汚れた空で黒ずんだ

夢や希望

そんな星の色した言葉の意味も

もう忘れてしまった




覚えているのは

昨日の月の形だけ

2007/03/30 (Fri)

[373] 君と夜空と黒猫と。
詩人:猫の影 [投票][編集]

やっぱり僕はいつまでも

君を夜空に夢に見て

乞いの涙を流してる


百年待てば君の気持ちは変わるだろうか

千年待てば君の気持ちは変わるだろうか


君が僕の瞳を見てくれる

そんなときがくるのなら

何万年だって待ってやる


僕は何万年だって愛してる

2007/03/30 (Fri)

[372] 侍である前に。
詩人:猫の影 [投票][編集]

拙者サムライである前に

人であります



世間では

サムライは強くあれといはれますけれども

強くあることは常に恐ろしく危うく

拙者はもう疲れ申した

世間では

拙者のやうなサムライは

生きているのが恥だ 切腹せよと

いわれますけれども

拙者は人間でありますがゆゑに

死といふものがたいそう恐ろしく

己が腹に刃を突き刺すなどといふことは

到底できませぬ



拙者、サムライである前に

人間であります

ゆゑに拙者は人間らしく

弱く優しく危うく、生きてひきたく

思うのであります

2007/03/26 (Mon)

[371] 魅了。
詩人:猫の影 [投票][編集]

「テキトーなお付き合い」だから

逢いたいんだって素直にいえない

君と居たいんだなんてとてもいえない


「テキトーなお付き合い」だったはずなのに

僕は「テキトー」じゃなくなってきてる

君に本気になり始めてる




なっちゃいけない

辛いだけだろう

2007/03/17 (Sat)

[370] 志望。
詩人:猫の影 [投票][編集]

だうぞワタクシの存在ごと

消え去って

だうぞワタクシの脳みそを

打ち抜いて





このやうな

めんだうな世界は

まう結構でありんす

2007/03/09 (Fri)

[369] 出生。
詩人:猫の影 [投票][編集]

僕はきっと

自分から

「奈落」に落ちる癖がある

僕はきっと

もとからそう

「奈落」の人間なのかもしれない








だからこんなにも

汚く、醜く、臭く、

冷酷で、残忍で、獰猛なのだらう

2007/03/09 (Fri)

[368] 再ビ現ル。
詩人:猫の影 [投票][編集]

錆びた僕の銅像に

また錆が増える

理性の塗料は

本能の雨水に

いとも簡単にはがされていく

抑えきれない衝動

殺しきれない「自我」



また現れた

冷酷で

醜い

ぼ…く…

2007/03/09 (Fri)
545件中 (171-180) [ << 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 >> ... 55
- 詩人の部屋 -