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猫の影の部屋


[142] ○泉劇場
詩人:猫の影 [投票][編集]

何百回も公演して

それなりの客入り 売上上々

客達も他に見るものもないからと

暇つぶし程度にご入場

主人公の彼はといえば

あいも変わらず拳を掲げるけれど

もうそこに始めのような輝きはなくて

ひびいてるのは

彼の虚しいほど誇らしげなハリボテの台詞と

観客のいびきだけ

観客達が飽き始めれば 

よそよそしく起きるハプニング

サプライズだけでつなぐ

人気の糸と虚しい幕間 

金で起こすぜ ファニーな奇跡…





最前列の男が言った、


「別の劇でも見に行くか。」

2006/02/24 (Fri)

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