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猫の影の部屋


[484] 光景。
詩人:猫の影 [投票][編集]

浮いた気分が漂う空を
うんざりした目で眺めていた

暈ついた指先を重ねたみたが
もう何も覚えちゃいなかった

雨粒が音を立てて弾け飛ぶ
其の微々たる震え、なぁクロエ
流れ去るのが塵屑だけなら



嗄れた声色が嵩張ったので
もう何も語れやしない

空が静かに裂けていく
其の微々たる軋み、なぁエイミー
流れゆくのが群雲だけなら


掌から零れ出る
時の砂は絶えて無い
いつか見た風景


風が哀しく過ぎていく
其の微々たる揺らぎ、なぁ

2010/05/25 (Tue)

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