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猫の影の部屋


[499] 少年。
詩人:猫の影 [投票][編集]


深い深い森だった
どこかで何かが
流れていた

青い静寂が垂れ込めた
黒い風が頬を撫でた

彼は言った
あなたはあなたのものではない
美しい少年だった


長い長い時間だった
どこかで誰かが
泣いていた

群青の偽善を浄化した
聡い眉が疑義を呈した

彼は言った
あなたには死すら許されない
儚げな微笑みだった


日の光がたちこめて
粒子にまで昇華しそう
東にいたあの少年は
今はもうない

彼は言った
あなたはあなたのものでない
彼は言っただろう
あなたには死すら許されない

2010/07/16 (Fri)

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